ゴルフクラブにおける驚異的なテクノロジー
正直、最初は思った。
「カーボンフェイスか……」
グローレ リザーブを使いこなせなかった苦い思い出がよみがえってきた。
さらにはステルス、SIMグローレといったそれまでのテーラーメイドのモデルたちのさまざまな評判も耳にしていた。いいものもそうでないものも。うーん、迷う。
昨今のゴルフクラブ、とくにドライバーのテクノロジーには驚くものがあり、細部にわたるこだわりと技術がすごい反面、ユーザーとの相性も多彩になっているような気がする。
実は私は今年のはじめに一念発起して、ゴルフアドバイザーとコンピュータに診断してもらい、初めて使うメーカーのドライバーを購入したのだが、どうにも今ひとつなのだ。
やはりここはグローレに戻るべきなのか……
で、藁をもすがるステルス グローレなのであった。
で、結論。
「買い」です。
これだよ、グローレの安心感って!
初代グローレを、大好きだったグローレfを使ったときの、驚きと喜びと安心感を思いだした。
懸案だったカーボンフェイスは大きな進化を遂げ、広くなったスイートスポット、手ごたえの増した打感とともに、限りない安心感をくれる。
多少あたりが悪くても、落下地点までいくとそこそこ飛んでる。ありがたし。
なにより、その安心感がプレッシャーを軽減してくれるのがいちばんのメリット。
さらに特筆すべきは、FUJIKURA SPEEDER NX for TMのシャフトが標準装備であること。今女子プロがこぞって使っているFUJIKURA SPEEDER NXのテーラーメイド版というわけだけど、これがなかなかタフで、すなわち安定感と飛距離に加担してくれるのは言わずもがな。
私はふだんはレディースならシャフトはAなんだけど、こちらに関してはLのほうがしっくりきた。しなりのパワーを活かせる。硬めのAよりもミート率がよく、結果飛距離にもつながった。
今回5Wも投入したのだが、とくにウェアウェイウッドではその違いが顕著で、Lで柔らかく弾き飛ばすことで、ランを含めると20ヤードは飛距離アップ。こうなるとミドルでのパーオン確率が格段にあがるから、スコアメイクにもなるものだ。
あと、デザインがいい。
ラブリーな要素を組み入れられがちなレディースギアには珍しい、クールなターコイズブルーの差し色。ささいなことだけど、見た目やデザインって大事なのだ。
かまえたときにちょっといい気分になれる。そうすると当たるような気にもなる。
てなわけで、ドライバー、ウッドともに絶対推しのステルス グローレ。
ちなみにアイアンにもトライしたけど、こちらはまた個性が強くて、また次回。
画像・文/志沢直子