アナウンサーを軸として
古市 卒業してから、まずはどうしましょう。
加藤 外に出る動機づけがなくなっちゃうので、何をすればいいと思います?
古市 えー、なんか政界進出の準備とかが僕はいいと思うんですけど(笑)。
加藤 絶対そういうこと言うと思ってました! 周りがざわつくことばかり言って、この対談が生放送じゃなくてよかったです(笑)。
古市 冗談ですよ(笑)。休業中にこれを絶対したいってことは?
加藤 旦那さんと海外に行きたいですね。国内はあるんですけど、海外旅行はまだ行ったことがなくて。古市さん、恋人とふたりで旅行できないでしょ?
古市 できますよ。でも一緒に行っても、泊まる部屋は分けたいです。飛行機も隣の席はイヤなので、ちょっと離れた席にして。だって、いくら仲が良くてもずーっと一緒って疲れちゃいません?
加藤 それじゃあツアーで一緒になった人じゃないですか(笑)。古市さん、海外よく行きますよね?
古市 8月にヨーロッパ、9月にニューヨークへ行きました。11月にまたヨーロッパ、1月にアメリカの予定が入っています。確かに結構行ってますね。
仕事がいわゆる帯ってわけじゃないので、週1だとバイトのシフトみたいに変えてもらえるじゃないですか(笑)。コメンテーターは本業じゃないし、テレビに絶対出続けないといけないとも思ってないので。
加藤 自分の軸に社会学者という専門性があって、いろいろ話せるって強みですよね。すごくいい働き方だなと思って。
古市 自分の世界が一つしかないとそこにしがみつかなきゃいけないけど、仕事や得意分野を分散させると気分的にもラクです。居場所はここしかないって思うと大変ですよね。
加藤 うん、大変だと思う。同じ現場にずっといると、自分自身も更新されないじゃないですか。
古市 アメリカでは、もともとは日本のアナウンサーで、今はアメリカのシンクタンクで安全保障の専門家として働かれている方に会いました。そういう、キャリアごと変えるってパターンもありますからね。
加藤 今は選択肢が広がっているなと思いますね。ただ、私はやっぱりアナウンサーを軸としてやっていきたいなという気持ちがあって。
古市 アナウンサーに限らず、30代くらいで1回環境を変えたくなる時期ってありますよね。どんどんロボットみたいに仕事ができるようになるというか、半ば自動的に対応できるようになってしまって、違うことをやりたいなって思うのかも。
加藤さんが卒業しても『イット!』には出る予定があるんですけど、どんな感じになるんだろう。新しいキャスターの宮司愛海さんとはどんな会話をしていていいか、まだ想像できません。
加藤 もしかしたら…寂しくて泣いちゃうかも(笑)!?
古市 逆に、盛り上がっちゃうかもしれない(笑)。また新しい場所でもいいと思うので、加藤さんはまだまだ活躍して欲しいなって思います。まあ、どうせもう色々なことを計算し尽くしているんでしょうけど(笑)。
加藤 もう、またそんな周りがざわつくジョークばっかり(笑)!! けど、今回はお忙しいところ時間調整してくださって、本当にありがとうございました! またいつかこうやって対談できたたら嬉しいです。
文/釣本知子 撮影/中村和孝 スタイリング/岡田涼子(加藤綾子) ヘア&メイク/野口由佳(ROI)(加藤綾子)、猪狩友介(Three PEACE)(古市憲寿)
衣装(加藤綾子)/ワンピース(FABIANA FILIPPI/アオイ ¥177,100円) ブーツ(FABIANA FILIPPI/アオイ ¥220,000円) ピアス(AHKAH/AHKAH GINZA SIX店 ¥204,600円)
※古市憲寿着用分はすべて本人私物