東欧諸国も韓国製武器に熱視線

7月の基本合意後、ポーランド、韓国双方が9月16日に交わした本契約では、前述の-2戦車に加え、K9自走砲「サンダー」48門とFA-50戦闘攻撃機48機も追加購入されることとなった。10月13日には両国の間で米国のHIMARS(高機動ロケット砲システム)にあたる多連装ロケットシステム「天武」を300両導入することも明らかにされた。

とくにFA-50の契約締結は欧州マーケット上陸を宿願とする韓国防衛産業にとってマイルストーンになるだろう。FA-50の原型はT-50「ゴールデンイーグル」と呼ばれるジェット練習機で、米ロッキード・マーチンの技術的支援を受けて韓国の韓国航空宇宙産業「KAI」が開発・製造した機体である。これにレーザー誘導兵器を使えるようにした新型火気管制レーダーなどを装備するのがFA-50戦闘攻撃機である。

小型軽量でマルチロールのミッションに使え、米国製で海外に輸出されている「F-16V」多用途戦闘機と対地攻撃能力ではほぼ同等の性能を持つ。価格も割安で、訓練サポートやスペアパーツなどの維持関連費を考慮すると、「F-16V」の約半分ですむ。

そのため、ポーランド同様、旧ソ連製装備から西側の武器体系への切り替えを進めるハンガリー、チェコ、スロバキアなどの東欧諸国も韓国に視察団を送りこんで購入を検討するなど、韓国製武器に熱い視線を向けているのだ。

ポーランドが韓国から”爆買い”したFA-50軽攻撃機
ポーランドが韓国から”爆買い”したFA-50軽攻撃機
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