ツンデレなところは聖司くんと一緒
――目線と言えば、中川さん演じる天沢聖司の瞳に雫への思いがあふれていたのが印象的でした。
聖司くんは物語の終盤で雫に思いを伝えますが、「雫が大好き」という気持ちは常に抱いています。なので「雫と一緒にいたい」という気持ちを土台にして、そこからさらに思いを重ねていきました。自分が気付いていないだけで、周りの誰もが「絶対好きでしょ」と思うような、中学生ならではの甘酸っぱい青春を表現できたかなと思っています。撮影当時、僕自身がちょうど中学3年生で聖司くんと同い年だったので、等身大の自分でいることは意識しました。
――共感しながら演じていたのでしょうか?
共感する場面は多かったです。本をきっかけに初対面を果たす場面では、雫がこれから読もうとしている本のあらすじのネタバレをしちゃう「やなヤツ」なのですが、あれは結末をあえて教えることで雫をがっかりさせないための彼なりの優しさだったんじゃないかと僕は解釈しています。
そういう不器用さや、だんだん気持ちのキャッチボールができるようになっていくところがが自分と似ているかなと思います。
――ちなみに、中川さん自身は、もし気になる人がいたらどんなふうにアプローチしますか?
聖司くんのそのままかもしれないです(笑)。あからさまに好きなのが出ちゃって、周りにバレているのに、本人の前では「別に好きじゃないし」って強がるようなツンデレっぽいところは自分にもあります。アプローチするなら、積極的にしたいなとは思いますが。