ボクシングを皮切りに、スポーツのライブ配信にも参入
注目したいのは、『Prime Video Presents Live Boxing』について。すでに発表されている4月9日開催の村田諒太とゴロフキンの対戦に続く第2弾として、6月7日には井上尚弥とノニト・ドネアによるWBA・IBF・WBC世界バンタム級王座統一戦が独占ライブ配信されることを明かした。
プライム・ビデオがスポーツのライブ配信を行うことについて、プライム・ビデオ ジャパン カントリーマネージャーの児玉隆志は「スポーツを観戦したいお客さまのニーズは、世界中でも非常に高く、すでにアメリカやイギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、インドなどでライブスポーツ配信が導入されています」とコメント。「日本のユーザーがどうしても見たいと思うものを用意し、そのスポーツを目当てに加入したAmazonプライム会員が“他に見るものがない”とならないよう研究した上でラインアップを強化していきたい」と、スポーツコンテンツを成長ドライバーの柱の1つと考えていることを明らかにした。
スポーツのライブ配信といえば、3月15日にABEMAが「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の予選を含む全64試合を無料生中継することを発表したばかり。プロ野球・サッカー・テニスなどのライブコンテンツを取り扱うスポーツ専門のビデオ・オン・デマンド・サービス「DAZN」などと、どのようにコンテンツの差別化を図るのか、今後の動向が見逃せない。
動画サービス拡大の鍵は、オリジナルコンテンツの強化にあり
今回の発表のみならず、昨今、各動画配信サービスでは、オリジナルコンテンツの拡充に力を入れている印象がある。
動画配信サービスNetflixでは3月に配信された中島健人、松本穂香らが出演したオリジナル映画『桜のような僕の恋人』、千鳥がMCを務めるトークサバイバル番組『トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~』といったオリジナルコンテンツが話題沸騰中。加えて3月24日には、日本発の作品ラインナップ拡大における次なるステージとして「バラエティ作品」ジャンルを充実させていくことを発表した。
この他にも、ディズニープラスでは劇場公開を中止した映画『私ときどきレッサーパンダ』を独占配信しているほか、FODなどでもドラマを始め、オリジナル番組が充実している。
コロナ禍の当初、名作コンテンツを楽しむサービスとして需要が高まっていた動画配信サービスは、今、よりオリジナル性を求められるフェーズに来たようだ。
今後、各種配信サービスから幅広いジャンルのオリジナルコンテンツが生まれることに期待したい。