雑草がわかると人生が2倍楽しめる
「そういえば動画で草食ってないな」
そう思って撮った動画が「道草を食ってみた」だ。草むらからビュッフェ形式で草を採って、ヨモギ、ツワブキ、カキの木の葉っぱ、タンポポの根っこなどを、おひたしや天ぷらにして食べてみた。ちなみに、詳くわしくは巻末のページで紹介しているが、雑草はお茶にしても美味い。
平地に生えている草の種類はだいたいわかる。自分でも調べるし、おじいちゃんからも教わったので、どの草を見てもなんとなく見当がつく。そういえばこの前、遊園地に行ったとき、アトラクションの待ち時間にぼーっと外を見ていたら、ソテツやマレーヤマバショウ(タイワンバナナ)なども生えていておもしろかった。土手に茂っている鬱陶しい雑草も、名前や特徴を知ると見方が変わる。例えば「クズ」という草は一見ただの雑草だが、根っこから採取した葛粉が高級でんぷんとして重宝されている。
こんな感じで草がわかると人生は2倍楽しめる。ただ散歩していても、これは食べられる、毒がある、こんなところに生えてるのか! みたいな驚きや発見がある。「雑草という名前の草はない」みたいな名言があった気がするが、本当にその通りで、すべての草には名前があって、それぞれ特徴が違ちがう。知らない草はぜひ調べてみてほしい。
道草を食らうことには慣れっこの僕も「食べられる草かどうか」の判断には細心の注意を払っている。標準和名がわからない草はにおいを嗅ぐだけで食べない。まったく見たことがない草は触ることもしない。特に要注意なのはキノコ。あいつらは見分け方が難しすぎるうえに有毒なものがありすぎるので、詳しい人でも間違えることがあるくらいだ。キノコは勉強してもなかなか自信が持てないので基本的に僕はノータッチ。でも、近々美味しい毒キノコを工夫して食べてみようと思う。
(文/ホモサピ、イラスト/Teppei Nakao)