初めて作った野草の味噌汁の味は

――最初に食べた自然のものは、お祖母さんの手作り料理だったそうですね。

「そうです。うちは両親が共稼ぎだったので、近くに住んでいる祖父母がやってきて面倒を見てくれていました。それであるとき、祖母が近所の駐車場に生えていたヨモギを摘んできて、それでヨモギ団子を作ってくれたんです。6歳くらいだったかな。オママゴトじゃなくて、本当に道端で生えている『草』でこんな美味しいお団子ができるんだって、子ども心にも衝撃的でした。それからは自分でヨモギを取ってきて、祖母に作ってもらうようになりまた」

――自分で一から作った初めての料理はなんですか。

「なんだろうな、野草で作ったお味噌汁かな。中1ぐらいのとき、河川敷に行って、もうそのころは野草についての知識はある程度もっていたので、『これは食べられる』『これはダメ』って適当に選んで摘んで、家に帰ってとりあえず全部鍋にぶち込んで煮て、味噌を入れて味噌汁にしました」

――それが美味しかった?

「いや、まずかったですね(笑) テンションだけで作ったから、出汁もなにも入れてなかったんですよ。でも『食えるんだな』っていう手応えはありました」

――でもまずかったら、普通そこで止めにしませんか。

「野草を料理するYouTubeをすでに見ていたから、『これは本当は美味しいはずで、調理方法が悪いだけなんだろうな』と思いました。僕の動画を見て、真似して料理を作って『まずかった』で1回で止めてしまう人が多いんですが、不思議です。やり方次第で味は変わるのに」