動物福祉の問題を一つ一つ解決していきたい

アニドネは昨年の8月に動物福祉のさまざまな問題点を提起した「AWGs (Animal Welfare Goals)」のサイトをオープンしている。

「日本の動物福祉を世界トップレベルに」を目指す、アニマル・ドネーションのAWGsの取り組み_4
犬や猫の目線に立ってスタートしたAWGs

サイトでは、動物福祉の問題点について解決したい13のゴールを掲げている。

「動物福祉においては、日本の法整備や一般の方の意識が世界に比べて遅れていると感じています。
ただ、“動物福祉”と言われてもどんなことがポイントなのか、犬や猫を飼っていてもわからない人は多いと思います。そこで少しでも知っていただくため、わかりやすい表現を使いながら問題点についてしっかりレポートしていくように心掛けています。
例えば『いつもあなたと一緒に』というゴールがあるのですが、その中の活動として『繋ぎっぱなしの犬を救いたい、外飼いの規制へ』という具体的な項目があります。
犬を繋ぎっぱなしで散歩に行かないなどの行為が虐待になり、彼らに肉体面でも精神面でも苦痛を与えていることを記事にしながら、署名等の直接的なアクションに繋げていきます。このように、13のゴールについて、それぞれにテーマを設定しレポートやアクションの目標を立てています。
また、AWGsを応援するボタンを押すと、公式キャラクターが成長したり、気軽にSNSでシェアできたりなど、楽しみながら動物福祉のことを考えるきっかけになるサイト設計になっています」と担当の望月氏。

「日本の動物福祉を世界トップレベルに」を目指す、アニマル・ドネーションのAWGsの取り組み_5
これらのゴールに向けて進むことで日本の動物福祉を世界トップクラスにすることを目指す

現在、約25の企業がAWGsの企業アンバサダーとして参画しているが、一般への認知はまだまだ足りないと感じている。
最近は、団体や企業からAWGsのテーマで講演してほしいという依頼も増えてきているが、並行して、今ペットを飼っている人の意識を変えてもらえるように、問題点を知ってもらい、動物福祉に興味をもってもらえる活動を続けていく。

「この13のゴールをベースに動物福祉の教科書的なものも作ることができると思いますし、いつかは子どもたちが動物福祉への理解を深められるような支援活動ができたらと考えています」と西平氏。