出版社ブルーモーメントは、本を通して自分「らしく輝く」生き方を応援したいとの思いで設立。
2020年夏、当時大学生だった竹井夢子さんが設立した会社だ。
2022年8月現在、5冊の本を出版しており、そのどれもが「ミューズ」を取り上げたもの。
竹井さんの母であり、作家の山口路子さんの著書「オードリー・ヘップバーンという生き方」や、「マリリン・モンローという生き方」(いずれもKADOKAWA/中経出版)の本文、装丁、写真を一新させた再生版を出版している。
当時大学生だった彼女が、出版社で働くのではなく、“出版社を創る”ことを選択肢したのはなぜか。彼女が「自分らしさを肯定」し、自分「らしく輝く」という、コンセプトを伝え続けている理由とともに話を聞いた。
ブルーモーメント設立は自分を変えた本との出会い
──出版社ブルーモーメントを立ちあげた理由を教えてください。
大学生のころ「自分らしさ」について悩んだときに作家である母・山口路子の本を初めて読みました。その本を読んで「自分の“らしさ”を愛せる人こそが美しいんだな」という考えに変わり、気持ちが晴れていったんです。
ただ、私に前向きな影響をもたらしてくれたその本があまり売れなかったということを知りました。「この本をもっと広めたい」「この本の魅力をもっと引き出したい」と使命感のようなものを感じ、出版社を設立することにしたんです。
──出版社に就職するのではなく、設立したのはなぜだったんでしょうか。
母にも「出版社でインターンにしたら?」と言われました。ただ、自分自身で会社を立ち上げた方がフォロワー12万人の美容アカウントを運用していた強みや、自分自身が重視したい美しさを発信できるんじゃないかと自己分析して、起業することにしたんです。