当初、この旅は10〜12日間程度になると見込んでいたのだが、結局9日目で切り上げた。
しかも最後は、みずから定めた旅のルールを破って高速道路を使い、新潟から東京へ一気に戻ることとなった。
その理由と顛末についてはまた別に書くつもりなのだが、ここで9日間の旅のルートをざっくりと紹介したい。

日本橋から国道6号に乗って北上、福島を通過して宮城に入る。
松島を眺め、中尊寺を参拝したのち、進路を内陸方面にとり岩手へ。
岩手、秋田を通過して青森に入り、三内丸山遺跡を見学したのち、下北半島のむつ市へ。
地元の祭りを見学し、下北半島を北上して本州最北端の大間崎に到達。
大間崎を折り返し地点として南下を開始、岩手経由で秋田へ。角館の武家屋敷を見学。
日本海側を南下し、秋田から山形に入る。
鳥海山から蔵王山、磐梯山へ。東北中央部の有名な山々の観光ルートを通ったあと、進路を西に変え、えぐりこむように新潟に入る。
燕三条で買い物をしたのち、予定を変更して帰路・東京へ。

車中泊9日間の旅、決算! 東北一周2400kmのガソリン代は?_2
7日目に訪れた三内丸山遺跡(青森県)
車中泊9日間の旅、決算! 東北一周2400kmのガソリン代は?_3
7日目に向かった鳥海山(秋田県)

全走行距離は2473.9kmとなった。
もともと僕のスズキエブリイは、出発時点で距離計が149,415kmを示す過走行車だが、帰還時には151,889kmになっていた。
それにしてもこの過酷な長旅にもかかわらず、僕のオンボロエブリイは何もトラブルを起こさず、ひたすら快調に走り続けた。
日本の商用車というのは、飾り気はないけど実に頑丈で無口で優秀で、高倉健みたいなやつだなと実感し、ますます愛着が湧いた。

宿に泊まらず、公共交通機関も高速道路も使わない(最後だけ使っちゃったが)となると、この旅でもっともかさむ経費は、車のガソリン代である。
東京を起点・終点として東北を一周した約2474kmの旅で、どのくらいのガソリン代がかかったのかを集計してみた。

車中泊9日間の旅、決算! 東北一周2400kmのガソリン代は?_4
旅の走行距離は2473.9kmだった

給油回数は8回、総給油量は195.08L、ガソリン代総額は税込み31,671円だった。

満タンでスタートしたので、本当は東京に帰ってからまた満タンにしなければ、この旅に使ったガソリンの正確な量とはならないのだが、帰還時点でガソリンが半分近く残っていたため、そのままなくなるまで使ってしまった。
正確な数字がわからなくなったのだが、上記にタンク半分にあたる15Lほどを付け足せば、より実態に近い数字なるはずだ。

行く先々でコロコロと変動するガソリン代の謎

現在、世界情勢を受けて原油の輸入価格が高騰しているため、日本中でガソリン代が値上がり気味だ。
しかし長距離を旅しながら行く先々で給油をした結果、ガソリン代というのは土地土地でかなり揺れ動くものだということを知った。

もしかしたら詳しく知りたいというマニアックな方もいるかもしれないので、8回の給油の詳細を記しておこう。
すべてレギュラーガソリンの値段である。

1回目 8/16 東京都世田谷区
シェル系 リッター@¥158(カード払い セルフサービス) 21.86L給油して¥3,454
2回目 8/17 宮城県名取市
エネオス系 リッター@¥153(カード払い セルフサービス) 21.18L給油して¥4,312
3回目 8/18 青森県平川市
JA系 リッター@¥159(カード払い フルサービス) 30.00L給油して¥4,770
4回目 8/19 青森県むつ市
エネオス系 リッター@¥160(カード払い セルフサービス) 16.10L給油して¥2,576
5回目 8/20 青森県上北郡
独立系 リッター@¥145.8(現金払い フルサービス) 24.29L給油して¥3,541
6回目 8/22 秋田県にかほ市
出光系 リッター@¥164(カード払い フルサービス) 28.8L給油して¥4,723
7回目 8/23 山形県山形市
エネオス系 リッター@¥162(現金払い セルフサービス) 23.24L給油して¥3,765
8回目 8/24 新潟県長岡市
JA系 リッター@¥153(カード払い セルフサービス) 29.61L給油して¥4,530

車中泊9日間の旅、決算! 東北一周2400kmのガソリン代は?_5
これもまた旅の記録

太字で記したように、最高額はリッターあたり164円、最低額は同145.8円と20円近くの開きがあった。
とは言え僕はタンクのガソリン残量と相談しながら、いつもできるだけ安いスタンドを選んで給油していた。
もっと高単価の店はたくさんあったので、無作為に給油していたら価格差はさらに大きくなっただろう。

ガソリンの値段は、原油の時価にガソリンスタンドの地代や人件費、輸送コストなどが加算される。
それに地域ごとの相場感や価格競争も加わって最終価格が決められるものなのだそうだが、数日の間に県をまたいで長距離移動をしていると、あまりにコロコロと値段が変わっていくことに驚いた。