トレンドは“柔らか食感”

––そもそも現在のグミブームって、いつ頃から始まったのでしょうか?

僕が日本グミ協会を起ち上げたのが2013年なんですが、ちょうどその頃からグミの市場規模は右肩上がりで伸びています。また市場規模だけでなく、最近はグミの人気が「可視化」されてきた感もありますね。たとえば、女優の吉岡里帆さんがテレビとかでグミ好きを公言していて、日本グミ協会にも入会してくださったり。あと、僕が「グミを使ったコミュニケーション」という意味で「グミニケーション」という言葉を使い始めたんですが、ある時、テレビである映画の舞台挨拶が紹介されていて、そのテロップに「グミニケーション」って言葉が出てきて驚きました。芸能人の方が表立ってグミ好きをアピールするようになったことも、最近のグミブームを象徴する出来事なのかなって思います。

––グミというと比較的若い人が食べているイメージですが、今は幅広い世代に受け入れられているのでしょうか。

歴史を紐解くと、日本で最初に発売されたグミが1980年の「コーラアップ」(明治)だと言われています。その後、1988年に「果汁グミ」(明治)が発売されて、一気に人気商品になりました。

1988年というと、今から34年前ですから、30代から下の世代の人たちは、もう子供の頃からグミが身近なお菓子だったんです。それ以上の世代の人は、幼少期にグミを食べた記憶があまりないかもしれません。ただ、昔からあるタブレット型のお菓子「ヨーグレット」やアイスの「スイカバー」が最近グミになっていて、そこからグミにハマっていった人もいるんじゃないでしょうか。

––今はたくさんのグミがお店に並んでいますが、現在のトレンドのようなものはあるのでしょうか?

最近は「フカフカ系食感」が1つのトレンドです。雲のような形の「あの日夢見た雲グミ」(カンロ)とか、食べている途中でマシュマロに変化する「マロッシュ」(カンロ)とか、フワフワ食感とプルプル食感の2つを組み合わせた「ピュアラルグミ」(カバヤ食品)とか。最近は、そういった柔らかな食感のグミが売れ筋になりやすいですね。

流行りの“柔らか食感”にご当地系、白玉風まで! 日本グミ協会・名誉会長に聞く、今絶対に食べたいグミ5選_01
武者さん曰く、最近はフカフカとした柔らかいグミがトレンドになっているという。写真はマシュマロのような食感が人気の「マロッシュ」(カンロ)
流行りの“柔らか食感”にご当地系、白玉風まで! 日本グミ協会・名誉会長に聞く、今絶対に食べたいグミ5選_02
武者慶佑(むしゃ・けいすけ)さん。2013年に日本グミ協会を創設し会長に就任。現在は名誉会長。日本グミ協会は、9月3日の「グミの日」を盛り上げるため、メーカーの垣根を超えた共同キャンペーンや共同イベント(グミパ)を開催している。共著に『成果を上げるライブコマースの教科書』(翔泳社)