黒の縦線は皮膚のがんの可能性がある

サイン4:イエローネイル

爪の表面が黄色っぽくなっているのがイエローネイルです。
これは体の中のリンパの流れが滞ることにより、爪がまっすぐに伸びず、積み重なるように伸びてしまうため、爪が黄色に見えてしまうのです。
また、腫瘍や関節のリウマチ、薬の副作用が原因と考えられています。
気になる人はかかりつけ医に相談しましょう。

サイン5:爪に黒い線が入る

スプーン爪、テリー爪、…爪が知らせる思わぬ不調のシグナル_03
すべての画像を見る

爪の黒い線はメラノーマのサインである可能性があります。
メラノーマとは別名、悪性黒色腫、要するに皮膚のがんです。
爪の下は皮膚なので、皮膚にメラノーマができると爪から黒い線が見えてしまっているのです。
ただし子どもの場合、やがて消えることもありますし、色素沈着ということもあります。
また、黒い線ではなく、ただ縦線がある場合は加齢による老化現象の一つなので心配しなくても大丈夫です。

注意したいのが黒い線の色が濃くなったり、線の幅が太くなったりする場合です。
その場合は、メラノーマの疑いが生じてきます。
メラノーマが進行すると指を切断することになったり、他の臓器に転移し根治治療ができなくなったりすることもあります。
爪に黒い線を見つけて、だんだん濃くなったり太くなったりするようであれば、皮膚科を受診しましょう。

体の中の異変以外にも、ネイルをしている間に水や湿気が入り込んで緑膿菌が繁殖して、爪が緑っぽくなったり、爪水虫によって爪がもろく崩れやすくなったりなどもあります。

普段はあまりじっくり自分の爪を見ないかもしれませんが、さまざまな症状のサインが現れている場合があるので、体調に不安がある時は爪をチェックしてみましょう!


取材・文/百田なつき

40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」
(ダイヤモンド社)
森 勇磨
スプーン爪、テリー爪、…爪が知らせる思わぬ不調のシグナル_04
2021年9月29日
1,650円(税込)
328ページ
ISBN:4478113459
人生100年時代を生き抜く「最強の基礎教養」。血液・尿検査の絶対見逃してはいけないポイントから、エビデンスのあるがんの予防・早期発見法、健康寿命を1日でも延ばす食事術と生活習慣、太く長く生きるためのメンタルケアの方法、そして、大病になったときの再発予防・リハビリまで、正しい健康知識の超集大成!
amazon