自由に生きることを決めた、小5の頃のいじめ

――そわんわんさんのファンの方の中には、自分らしく楽しく生きる、生き方に共感する人も多い印象です。そう考えるようになったのは、何が経験だったのでしょうか?

小学5年生のときに、いじめられた経験が大きいですね。といっても、いわゆるクラスの子が順番にいじめられるみたいないじめやったので、ウチへのいじめが終わると、また別の子に…という感じやったんですけど。誰かをターゲットにして、仲良しに戻って、また別の人をターゲットにして……と次々に変わっていくのを見て「しょうもない」って思ったんです。そこから、人に合わせて生きていく必要はないなと思いました。

――なぜそう思えたんでしょう?

どんなに人に合わせても、自分がこの場所にいる限り、同じことの繰り返しやなと思ったんです。もし、また女子の輪の中に入って、誰かを標的にしてというループに入るよりなら、1人でいた方がマシやなって。

小5のころのいじめが原体験に。お友達系YouTuberそわんわんが考える自分らしい生き方_5

――具体的にどうやってループを断ち切ったのですか?

ずっといじめて来てた子に「遊ぼう」って言われた時に「遊ばん!」って返して、1人で運動場に行きました。当時、学年に1クラスだけの学校に通っていたんですけど、運動場に行ったら年上の子も年下の子もおって、クラスに居場所がないなら、別に居場所を作ればいいと思いましたね。

――そうは思っても、なかなか行動に移せる人はいない勇気のある行動のように思えます。

今思うと、そうなんですよね。でも、クラスの人数が少なくて、ずっと同じことを繰り返していたことに嫌気が差して、それとの関わりを断ちたかったんだと思います。

でも、あの時の行動でいいこともあったんですよ。好かれることを諦めたから、自分の意見を言えるようになったんです。そうすることで陰口を言われたり、ものを捨てられることもなくはなかったですけど、なんとも思わなくなっていきましたね。その後で、なんとなくいじめのループも無くなりましたし。

――人に合わせないと言うのは、中学、高校と進学していっても変わらず?

そうですね。1人でいたい気分の時は1人でお弁当食べることもあったし、「授業を受けたくないな」と思ったら、1人でどっか行ってたこともありました。今思うと良くないですけど(笑)。

そういう行動を見て、「ケンカしちゃったの?」って聞かれることとか、周りから心配されることもありましたけど、そういうのも「どうでもいいな」って思っていましたね。逆の立場だったら、たしかに心配しちゃうかもしれないので、ありがたいことなのはわかるんですけど。

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――お話を聞いて、そわんわんさんのスタンスは学生時代の経験があってこそだなと感じました。その一方、自分らしく生きるというのは抽象的な気もしています。

たしかに自分らしく生きるって、はっきり説明しろって言われたら正直できやんしなというのは私も感じます。それに、個人的には自分らしくとか、自己肯定感という言葉をあまり使いたくないんですよね。

――なぜですか?

一括りにすると、その言葉にとらわれちゃうというか、そうじゃないとダメなのかなって思っちゃって……。より自由じゃなくなる気がしているんです。

――たしかにそうですね。では、そわんわんさんはどんなことを大切だと思いますか?

自分らしく生きることよりも、評価を人に委ねすぎないことの方が大切なのかなと思います。他人に評価を委ねすぎると、褒められなかった時に「なんで?」って思っちゃうので。どう思われるかよりも、自分がどうありたいかっていうのを考えたいですね。

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インタビュー後編
「見た目で諦めて欲しくない」ピーチ・ジョンのモデルに起用されたそわんわんが伝えたいこと」はこちら

取材・文/於ありさ 撮影/神田豊秀 編集/星山江里可 ヘアメイク/榎田茉季(ROI) 衣装協力/Candy Stripper