過去最大の賠償金額
今回3社が「漫画村」の運営者に対して求めた賠償金額は、総額19億2960万2532円(3社・17タイトル)。これは、海賊版サイトにまつわる民事訴訟の提訴としては、過去最大となる異例の金額だ。しかしあくまでこれは、同サイトより受けたと推計される損害の一部。なお、19億を超える損額の算定方法は、以下の通りだ。
① 「漫画村」の2017年6月から2018年4月までのサイトアクセス総数は5億3781万であったと推計
② アクセスした利用者が1アクセスで漫画コミックスを閲覧したと仮定すると、当該期間で5億3781万巻分の閲覧があったと推計
③ 漫画村には最大で7万2577巻が掲載されていたことから、1巻あたりの平均閲覧数は7410と推計(5億3781万巻分の閲覧÷7万2577巻=7410)
④ 「漫画村」へ掲載されていた請求対象作品の各巻ごとに、平均閲覧数である7410と各巻ごとの販売価額を乗じて全て足し合わせ、作品ごとに損害を算定
⑤ ④で求めた作品ごとの損害額を17作品全てで計算した上で足し合わせ、総額を算出
対象となった作品および請求金額の内訳は、KADOKAWAが8作品・4億5083万9961円、集英社が2作品で4億7692万3161円、小学館が7作品で10億183万9410円。コンピュータソフトウェア著作権協会は対象タイトルに関して、「対象となった作品はいずれも人気作品。『漫画村』において少なくとも平均閲覧数以上の閲覧がされていたといえるため、今回の算定方法を採用した」としている。