恋愛漫画の金字塔『天使なんかじゃない』、90年代の少女漫画を代表する『ご近所物語』、『下弦の月』、『Paradise Kiss』、そして社会現象を起こした『NANA』など、数多くの人気作を世に送り出した矢沢あい。
その軌跡をまとめた「ALL TIME BEST 矢沢あい展」が2022年7月20日(水)から8月8日(月)まで新宿髙島屋 11 階特設会場にて開催されている。
会場を訪れると、そこにはファンにはたまらない矢沢あいワールドが! 展覧会の内容の一部と展覧会のオリジナルグッズを、写真とともに紹介しよう。
ベストアルバムを体現した展示
今回の展覧会では、300点にもおよぶ直筆原画やイラストとともに、初公開の関連資料から連載当時の付録カットに至るまで厳選したアイテムを展示。
その展示物のセレクトはもちろん、構成から図版制作まで、すべて矢沢本人の総監修のもと行なわれている。
「ALL TIME BEST」というコンセプトのもと、矢沢あいが贈る“ベストアルバム”ということで、会場の構成もまるで音楽アルバムの曲順のように、Trackと名付けられている。
早速、Trackごとに紹介していこう。
Track0:STREET TRAD
まずお目見えするのは、メンズストリートファッションの変遷をたどる書籍『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』(佐藤誠二朗・著/集英社)を元にしたコーナー。同書で矢沢はカバーイラストと挿絵を描いている。
煉瓦を模した壁には、モッズ、ヒッピー、パンクなどさまざまなファッションスタイルのボーイズを描いた矢沢あいイラストが。1点1点が少し風化したようなヴィンテージ加工されているのも、カッコいい。