オレにとって友達は窮屈で自由を奪うもの

4人目は、勝手なイメージで恐縮ですが、「友達」や「友情」といった言葉とは縁が薄そうな漫画家の蛭子能収さん。小学3年生の相談者は、担任の先生に「友達を作りなさい」と言われたものの、みんなと一緒に遊ぶのが苦手で、一人でいたほうが楽しいとのこと。さすが蛭子さん、期待を裏切らない大胆な回答で相談者を励まします。

〈この世でいちばん大切なものは「お金」で、その次が「自由」というオレにとって友達はすごく窮屈な存在で、オレの自由を奪うことが多いんですよね。一人でやりたいことがあるのに「~しよう」とか、「~に行こう」とか誘われると、どうやって断ればいいか困ってしまう(中略)もし君が一人でいることが好きだったら、先生の言うことは聞かなくていいと思いますね。もし友達を作りたいと思ったら、誘われても断れる人がいいですけど、そうじゃない友達なんて必要ないもの〉
引用:蛭子能収著『蛭子能収のゆるゆる人生相談』(光文社、2015年刊)

小学3年生の相談者がどう受け止めたかはわかりませんが、断るのが苦手そうな蛭子さんならではの回答です。もしかしたら世の中には、誘いを断れなくて頻繁にいっしょに過ごしているだけの「友達」関係もあるかもしれません。いや、きっと多いでしょう。もっと楽に自由に生きたいと感じている人は、蛭子さんを見習って「友達なんて必要ない」と自分に向かって断言してみましょう。それでも友達は、できるときにはできます。

「いらない」と思うのも大切かも

どうやら「友達」は、欲しいと焦れば焦るほど、遠く離れていく傾向がありそうです。「幸福」や「恋人」や「人望」も、たぶん同じですね。「お金」もでしょうか。それでも私たちは、いろんなものを欲しがってしまいます。たとえ強がりでも「そんなものいらない」と自分に言い聞かせるのは、平穏に生きていく上でけっこう大切かもしれません。

「友達ができない…」の悩みに蛭子能収らが驚愕の回答_4
「友達ができない…」の悩みに蛭子能収らが驚愕の回答_5
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(イラスト・マンガ/ザビエル山田)