ある社会人選手から受けた”衝撃”

――トクサンはご自身のチャンネルでよく社会人野球のチームを取材されていますね。取材をするようになったきっかけは何だったのですか?

トクサン 僕が創価大学の野球部にいた頃、日産自動車(2010年休部)と対戦したことがあったのですが、その後広島東洋カープでプレーされた梵英心さんが当時日産にいらっしゃったんです。僕がセカンドを守っていて梵さんがツーベースを打った時、馬が駆け抜けたのか!?ってビックリしたんですよ(笑)。同世代でここまで馬力が違うのか、と。

それをきっかけに社会人野球への興味が湧いてきました。僕自身はその後NPBを目指したので企業チームに入る機会はなかったんですけど、YouTubeで活動するようになってぜひ取材してみたいなと思ったんです。

――トクサンが感じる社会人野球の魅力ってなんですか?

想像以上にみんな人生を背負っているところですかね。企業によってはチームの結果などを給料に反映しますし、野球部からクビを宣告されると、それは野球人生の終わりと言っても過言ではありません。

公式戦もトーナメントで一発勝負の試合ばかりだから、不安で眠れないって人も結構いるんですよ。大の大人が死に物狂いで野球をやっているところに、すごくロマンを感じるんですよね。

ハマったら抜け出せない。トクサンが語る「都市対抗野球」の魅力とは_1

あとは、プロを目指す若い選手、社会人で野球人生を全うすると決めた選手など、人間模様が色濃く出てくるカテゴリーだと思うんです。プロは目標が日本一と単純明快ですけど、社会人野球はいろんな思いが渦巻いている感じがして、それも魅力ですね。

――社会人野球というと、なんとなく“玄人好み”というか、ハードルが高いような気もするのですが……。

よく言われるのは「一度見たらハマる」ってことですね。まぁ、その押しつけがマニアック感を助長させているのかもしれませんけど(笑)。

でも、実際に観に行ってみるとわかってもらえるはずです! 例えば、間もなく開幕する都市対抗は、応援が音響つきで華やかで、むしろお子さんとかも楽しめるんじゃないかなと。熊本市代表の企業が出場した際は「くまもん」とか、ご当地のゆるキャラも応援に駆けつけます。グッズも企業や地域の特色が出ているものもありますし、東京には地方出身の方もたくさんいるので、地元応援のつもりで行ってみると楽しめるんじゃないでしょうか。