恋愛漫画は描いているけれど、リアルの恋愛に興味はない
――黄身子さんが描く女の子たちのリアルな心理表現と、かわいらしいタッチの絵は若い方にとても共感を呼んでいますよね。
ありがとうございます。でも、私自身は全然恋愛体質ではないんですけどね(笑)
――えっ、そうなんですか? てっきりご自身の経験などを基に書かれているのかと……。
元々は、恋愛に限らず日常の中で私が感じた矛盾を漫画にしていました。
そのほかにも自分自身に対する自意識過剰だなと感じることとか、むしろ恋愛には向いていないなという思いを描いたりしていたんです。
それをTwitterにアップしていたら、恋愛に関して「私もです」という方が結構多くて。
そういった方が増えてからは、フォロワーの方の共感につながる見せ方も意識しつつ制作するようになりました。
今は恋愛の場面に限らず、日常の中で「人間関係って難しいな」と感じたことをヒントにして漫画を描いています。
――実際、その漫画に共感する方は多く、黄身子さんのSNSにはいつもたくさんの恋愛相談が寄せられていますよね。
そうですね。でも、恋愛相談に答える場合、私はそのお相手のことを知らないことがほとんどなので、「その恋愛はこうするべき!」みたいなことは言わないように気をつけています。「本当は、あなたはこう思っているんじゃない?」と、本人の気持ちが整理できるような返答をするようにしていますね。