「ちょっと、いいですか」と語り出すカナダ人
皆さんが実際に、日本に留学してきて驚いたこともいろいろあるようだ。
「映画館で上映しているアニメがすごく多いですよね。カナダではほとんどないのに」(ケニーさん)
「そうそう。オーストリアでも映画館でアニメはあまり上映していません。大きな映画館で、たまに『アニメナイト』とかのイベントがありますが、それだけ」(マリスさん)
「年齢に関わらずアニメの趣味に熱中している人が多いですよね。カナダでは若者の中でもアニメ好きはちょっとだけですが」(ウィルソンさん)
「テレビでは、アニメが流れているのは深夜ばかりなんですね。とくにグロいシーンがある作品は。昼間は思っていたよりニュースとか普通の番組が多い」(ヴィクトリアさん)
そして誰もが頷くのは「同人サークルの多さ」だ。
「友達と一緒になにか作品をつくっていく。海外ではなかなかないですよね。日本独特かもしれない。カナダではぜんぜん聞かない」
ウィルソンさんはそう語ると、だんだんエキサイトしてきたようで「ちょっといいですか、アニメや漫画じゃないんですが」と前置きし、
「日本ってレトロゲームがまだ買えるじゃないですか。ゲーム機だって、昔のゲームボーイとかが手に入る。CDだってまだ売られています。レトロな技術が好きなので、素敵だなって思うんですよ」
と、まくしたてる。ヴィクトリアさんも食いついてきた。
「アキバ限定とかじゃなくて、『ブックオフ』なんかでも昔のファミコンのゲームが売られていたりする。そういうレトロなゲームの実況をよくYouTubeで見てます」
「えっ、『ブックオフ』って? 知らない! どんなところですか。だいたいイメージできますけど、説明してください!」(ウィルソンさん)
「漫画は新品も中古も売られているし、本だけじゃなくて服やアクセサリーもあるんです。『ハードオフ』って店もあってね、ゲーム機や、ゲーム音楽のCDとか映画のDVDとか、もうなんでもあるんです。しかも安いです。あと『TSUTAYA』とか『まんだらけ』も行きます」(ヴィクトリアさん)
「ゲームといえば、『スーパーポテト』も人気ですよね」と、マリスさんも中古ゲームの専門ショップを上げる。
「それはアキバにあるんですか?」(ウィルソンさん)
「アキバだけじゃなくて、大阪に行ったときも見つけました」
「でも、はじめて行く店は緊張しますよね。どんなものがあるのかよくわからない店も多いし。とくに一人だとすごく緊張します」(ウィルソンさん)
それなら今度はみんなでアキバツアーをしようと盛り上がる。もはや男子も取材もそっちのけで、女子3人のトークが続くのであった。