「今日はどこまで解いた?」より「今日の予定は終わった?」
9歳までの子どもに、その日の家庭での勉強の進み具合を尋ねるとき、「今日は何時間勉強したの?」と勉強時間を気にしたり、「今日は何問解いたの?」「たくさんやれたの?」と進み具合を尋ねたりするお母さんがほとんどだと思いますが、どちらの声かけもNGです。
時間について尋ねるのがNGな理由は、勉強はかけた時間では判断できないからです。机の前に座っていても、集中できずに、ぼーっとしている時間があれば、それは勉強時間とは言えません。また、同じ1問を解くのにかかる時間が1分の子どももいれば、10分以上の子どももいるため、勉強時間=解いた問題数ではないからです。
それでは、勉強した内容や量を聞けばいいのかといえば、それも違います。「毎日10問やろう」と決めても、計算問題と文章題では同じ1問を解くのにかかる時間が全然違います。だから、時間で区切って、その時間内にやれるだけやるのが勉強のコツだと思います。
それに、子どもに「どこまで解いたの?」「たくさんやれたの?」と聞くと、できるだけたくさんやったほうがいいような感じがしてしまいますから、子どもはたくさんやろうとして、解き方が雑になります。勉強は解いた問題の数ではなく、いかに丁寧に深く考えたかが勝負になります。また、字も汚くなりますから、雑に書いた数字だと計算などを間違えやすくなります。そして最悪の場合には、早くたくさんやったことにするため、答えを見て写してしまうかもしれません。