「食べ終わっただしを捨てる人もいました」

1941年創業の「山越うどん」は、営業終了間際まで長蛇の列が途切れない人気店だ。取材班が訪れた日も、平日ながら約700人が来店した。列に並んでいた50代の夫婦に話を聞くと、香川県内に住んでいるものの、店を訪れたのは30年ぶりだという。

香川県の「山越うどん」はうどんの名店(写真/集英社オンライン)
香川県の「山越うどん」はうどんの名店(写真/集英社オンライン)
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「観光客の方に人気があって、いつも行列ができるので、つい近所のうどん店にばかり行ってしまうんです(笑)」

看板について尋ねると、夫婦は当時の光景を振り返った。

「昔来た時は、確か看板はなかった気がします。当時は今ほど椅子もなくて、お客さんは店のすぐ横にある用水路の前で立ち食いをして、そのまま残っただしを捨ててしまう人もいましたね」

実際、店の敷地内にある農業用水路の脇には、「お客様にお願い!!」と赤字で強調された看板が立っている。ただ、取材時に水は流れておらず、うどんやだしも確認できなかった。

話題になった看板(写真/集英社オンライン)
話題になった看板(写真/集英社オンライン)

なぜ、このような看板を設置することになったのか。「山越うどん」の代表取締役社長、山越伸一氏に話を聞いた。

看板を設置し始めたのは約25年前。当初はコンクリートブロックを看板代わりに使って注意書きを掲示していたが、15年ほど前に現在の看板を設置したという。

「昔は今のような中庭もなくて、駐車場だったんです。お客さんは用水路の前にあるコンクリートブロックに腰掛けてうどんを食べていました。食べ終わった後のうどんの残りカスやだしを、そのまま用水路に流してしまう人も結構いたんですよ」