ビール減税と食品の消費税引き下げで「家飲み」に追い風?
ダークホースになりそうなのが「家飲み」だ。
10月1日の酒税改正で、ビール、発泡酒、第3のビールの税率が一本化された。ビールの税負担が軽くなることで、店頭価格にも値下げ圧力が働く可能性がある。価格を理由に発泡酒や第3のビールを選んでいた人にとって、ビールが選択肢に入りやすくなるだろう。
さらに政府は、来年4月1日から、現在軽減税率が適用されている飲食料品の消費税率を期間限定で8%から1%に引き下げる方針を示している。実施には今後の法案成立が前提となる。なお、ビールなどの酒類はこの減税の対象外だ。
それでも家飲みにとっては追い風になり得る。ビールは酒税改正によって税負担が軽くなり、一緒に購入する総菜やつまみなどは、政府方針通りなら消費税負担が軽減されるからだ。自宅で手軽に総菜とビールを楽しむ、そんなライフスタイルが今以上に広がる可能性もある。
また、スーパーやコンビニ、ディスカウントストアなど各社は総菜に力を入れており、選択肢も広がっている。
宝酒造は「週1回以上お酒を飲む20代1,000人に聞いた飲酒実態調査」を実施しており、お酒を飲むシーンを尋ねている。その回答で最も多かったのが「自宅内で1人飲み」の77.7%、「自宅外で1人飲み」は29.4%(複数回答)だった。
20代に限った調査ではあるものの、自宅での1人飲みが身近な選択肢になっていることがうかがえる。税負担の軽減は、こうした家飲み需要をさらに後押しする可能性がある。
「日高屋」や「幸楽苑」はコストパフォーマンスが強みだ。「串カツ田中」などの居酒屋はエンタメ性を高めて非日常感を演出している。そして家飲みは自分のペースで楽しめる気軽さに、割安感が加わる。
異なる強みを持つ中華料理店、居酒屋、家飲みの間で、ちょい飲み需要を巡る競争が激しくなりそうだ。
取材・文/不破聡 写真/shutterstock













