より鮮明になった「日高屋」対「幸楽苑」の構図
幸楽苑は郊外型のラーメン店で拡大してきたが、2024年ごろからはディナーメニューの拡充を図ってきた。夜需要の拡大に合わせて「四川麻婆豆腐セット」などを、ディナー限定メニューとして売り出したのだ。
幸楽苑はラーメン店から中華ダイニングへと軸足を少しずつ動かしていた。一部店舗の営業時間も延長し、夜需要を積極的に獲得するようになった。2026年4月~8月の直営店の売上は前年同期間比9.5%増、客数は同7.6%増と好調だ。
そうしたなかでの、酒造メーカーの買収発表、駅前出店の宣言だった。幸楽苑は中華料理チェーンの日高屋により近づいた印象を受ける。
繁華街型の割安な中華店を得意とするハイデイ日高は好調そのものだ。2026年3月~5月は売上高・営業利益ともに1割以上増加している。
日高屋の好調の一因になっているのが、ちょい飲み需要の獲得だ。今年3月、ハイボールを税抜300円以下で提供する「Wハイボール祭」を実施。このキャンペーンは好調で、4月末終了予定だったが5月14日まで延長し、7月31日からは9月17日までは第二弾も実施した。
日高屋は低価格で料理の品数が多く、提供品質、サービスが安定している。サンケイリビング新聞社の「中華料理チェーン店」に関する意識調査で、日高屋は「コスパ・ちょい飲み・1人利用」の満足度で1位を獲得した。消費者のコストパフォーマンスの評価は特に高い。
ハイデイ日高は、さらなる飲み需要獲得のために「焼鳥日高」の出店も強化していた。その隙間を縫うようにして、幸楽苑が駅前割安中華という形態で勝負をしかけてきたわけだ。













