北海道から沖縄まで…全国に広がる「軍艦じゃんけん」

では、「軍艦じゃんけん」はどのような地域や世代で広まったのだろうか。地域によって掛け声や遊び方に違いはあるのか。

大阪商業大学アミューズメント産業研究所の高橋浩徳研究員(提供/高橋研究員)
大阪商業大学アミューズメント産業研究所の高橋浩徳研究員(提供/高橋研究員)

高橋研究員によると、これまでに次のような呼び方が確認されており、広まった年代は、じゃんけんを遊びとして行う「幼年層から小学生くらい」ではないかという。

グー:軍艦、戦艦(福岡)

チョキ:朝鮮、沈没、ちゅうい(中尉か注意か不明、奈良)、ちょいす(意味不明、愛媛、島根)

パー:ハワイ、破裂、はんや(意味不明、奈良)、はば(意味不明、青森、長野)

「北海道から沖縄まで採取されていますので、全国的なものと考えられます。地域性ですが、ある言葉がある県で採取されたとしても、それがその県の言い方、ということにはなりません。およそこういった言葉は隣の町、隣の学校、一つ違った学年でも異なるのが普通です。きちんと広範囲かつ広い年代から採取しないとその地域、その年代のもの、ということができません。そのため採取された地域を示すことは意味がないと考えます」

写真はイメージです(PhotoAC)
写真はイメージです(PhotoAC)

地域によってさまざまな形に変化しながらも、全国に広がる「軍艦じゃんけん」。その背景には、じゃんけん自体が持つ「遊びやすさ」があるのかもしれない。高橋研究員は、じゃんけんという遊びの魅力について次のように指摘する。

「時間が短い。瞬間的に勝負がつく。見た目がわかりやすい。遠く離れていてもわかりやすい。引き分けが少ない。年齢や体力などに関係なく勝敗は平等。

以上の理由から、一人を決めたり、順番を決めたりするのに非常に合理的なシステムだといえます。ただ昨今は、一人を決めたり、順番を決めたりする目的で行われるのがほとんどで、遊びの目的でじゃんけんをする人は少ないでしょう。それは遊びの高度化、複雑化、多様化により仕方のないことと考えます」