「毒親」「過激なデモ」…センシティブなテーマをどう攻める?
実際、毒親をテーマにした漫画を投稿した際には、「毒親に育てられたこともない人間が安易に触れるな」といった厳しい批判にさらされることもあった。そうしたセンシティブな題材と、彼女はどう向き合っているのだろうか。
「表現として『ここまで攻めたい』という目標が5センチ先にあるとしたら、いきなりそこまで踏み込むと読者も驚いてしまいますよね。だからまずは1センチのラインで試してみて様子を見るようにします。『ちょっと扱いづらいな』『賛否が出るかな』と思うような危険なネタだったら、身近なスタッフさんに『これ、どう思いますか?』と相談させてもらったりしていますね」
例えば、檻の中に入って抗議活動を行うヴィーガンに、カッパのキャラクターがキュウリを渡そうとするエピソード。物議を醸しそうなテーマも、周囲のアドバイスを受けながらシュールなユーモアへと着地させる。
「『カッパがヴィーガンを檻から助ける話はどうですか』とスタッフさんに相談したら、『カッパってキュウリが好きだから、野菜つながりでコミカルに見せられるんじゃない?』ってアドバイスをもらって。うまく笑える落としどころを探っていきました」
彼女が強調するのは、決して“インプレッション稼ぎ”や“安易なバズ”を狙って描いているわけではないということだ。
「軽い気持ちで風刺するとか、バズりたいだけのインプレッション目当てみたいな感覚では描いてなくて。全部に『これはこういう意味もあって、別の角度から見たらこういう解釈もできるよね』っていうのを、自分なりにすごく考えて描いているつもりです」
2017年に自身がでんぱ組.incに新メンバーとして加入した際、最初はファンから受け入れられず苦しんだ経験や、その後に絆を深めていった実体験があるからこそ、世間の葛藤や摩擦に対して誠実に向き合おうとする姿勢が根底にある。













