指示役、手配役はどちらも「ヤクザに脅されている」

まず佐々木被告は、『ヤクザと関係がある』と話したという関根被告に普段から小突かれるなど暴力的な扱いを受け、「家族の名を出して威嚇されたので断れなかった」と主張。

そして事件の2か月前に知人に『暴力団員』として紹介された平山被告のことを思いついて電話すると、平山被告は死体遺棄も殺人も、実行犯集めも、死体遺棄も二つ返事で応じたと説明しながら、

「自分(佐々木被告)は最初から平山に敬語を使い、“りょうくん”と呼んでいた。平山は自分にタメ語を使う関係だった」

との趣旨の供述をし、“自分は関根被告にも2歳年下の平山被告にも頭が上がらない下っ端だった”という構図を訴えた。

たしかに関根被告も平山被告も派手なイレズミを体中に入れて誇示しているが、暴力団との関わりについて検察は公判で明確に示していない。

平山被告の刺青
平山被告の刺青

いっぽう、暴力団員だと話したと佐々木被告に言われた平山被告も、事件発覚直後に逮捕された時には佐々木被告のことを警視庁に「クラブで出会ったヤクザもんと繋がりのある兄弟分」と説明。

「兄弟分に脅されているし、家族も狙われる」

と、こちらも“ヤクザに脅されている”との訴えに懸命だった。この2人の言い分を検察は6月30日の東京地裁での求刑で、

「佐々木被告は事件の要。佐々木被告がいなければ本件は起こらなかった。関根被告が怖かったという主張は信用できない。家族に危害が加えられる恐れを挙げているが、家族の安否を確認するなどの連絡もしておらず、報酬を受けた私欲目的の犯行だ」

「平山被告は実行部隊のリーダー。実行犯の2人を参加させ、首謀者と実行者をつなぐ役割を果たした。犯行に使われた延長コードや結束バンド、ガソリンなどを用意し、ガレージで見張りをした。現場指揮官であり、指示役のハブとなったことで犯罪成功に大きく貢献した。

佐々木被告が怖かったという主張は到底信用できず認められない。自分は直接手を下さず、報酬を受け取り、札束の写真をSNSにあげていた。報酬目当てで主体的かつ積極的、私欲目的の犯行だ」

と切って捨て、ともに無期懲役を求刑した。

佐々木被告
佐々木被告