短いソックスの裏に隠された長年の悩み

サッカー日本代表の中村敬斗選手の足元が、ファンの間で注目を集めている。理由は、ピッチ上でひときわ目を引く“短いソックス”だ。一般的なサッカー選手は、ソックスを膝下近くまで引き上げ、その中にすね当てを入れてプレーする。

一方で中村は、ふくらはぎの途中あたりまで下げたような独特の履き方をしており、SNSでは「レガース(すね当て)は入っているのか」「ソックス短すぎだろ」「ルール的にOKなの?」といった疑問の声が上がることもある。

サッカー競技規則では、すね当ては選手の基本的な用具の一つとされ、ソックスで覆われていなければならない。つまり、ソックスが短く見えても、すね当てを入れずに試合へ出ることは原則として認められない。

中村の場合も、外からは見えにくいだけで、小型のすね当てを使用し、ソックスの内側に収まる形で装着している。

W杯で初ゴールを決めたオランダ戦での中村敬斗(写真/JMPA)
W杯で初ゴールを決めたオランダ戦での中村敬斗(写真/JMPA)
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近年のサッカー界では、すね当ての小型化や、ソックスの履き方を調整する選手が増えている。プレミアリーグでプレーするジャック・グリーリッシュもその一人だ。グリーリッシュは低いソックスと小さなすね当てで知られ、若い頃にトレーニング用のソックスが縮んだことをきっかけに、ふくらはぎの下で履くスタイルを続けるようになったと説明している。

ほかにも、日本代表がグループステージ初戦で対戦したオランダ代表のメンフィス・デパイも、過去の代表戦でソックスを低めに履く姿が話題になったことがある。見た目の個性だけでなく、足元の感覚、動きやすさ、締め付けへの違和感を減らすために、選手ごとに用具を細かく調整する時代になっている。

では、中村敬斗はなぜソックスを短くしているのか。本人は自身のInstagramで、子どもたちに向けてこう説明している。

「僕がソックスを短くしているのは、足がつりやすい体質で、長い間そのことに悩み続けてきたからです。不安や怖さもありましたが、しっかりと覚悟を持ち、プロになってからソックスを短くするようになりました」