かつての輝きを失いつつあるビジネスモデル
日本における放映権獲得の常識も崩れつつある。2026年のワールドカップの放映権は電通が獲得したが、一時はFIFAが博報堂DYホールディングスと独占交渉していたことがわかっている。
放映権料は高騰を続け、日本は円安で相対的な割高感も高くなる。電通は2023年から3年連続で赤字であり、2025年には3000億円を超える過去最大の赤字だった。電通にとっては強気な交渉はしづらい状況だ。
それに加えて東京オリンピックでは公取委が独禁法違反行為を認定。電通グループの関与について5割加算の算定率を適用したとして独占禁止法違反に問われる不祥事も起こしている。こうしたことを受け、FIFAが新たな交渉相手を探してもおかしくはない。ワールドカップの電通モデルは崩壊寸前とも言える状況だったのだ。
FIFAは民放による無料放送に理解を示しつつも、若年層を引きつける新たな収益モデルを模索しているようだ。主催者側は視聴者のニーズを汲み取っているようにも見える。
競技団体、視聴者、放送側の視点から、スポーツの公共性について議論する時代に突入したようだ。
取材・文/不破聡













