「ベリベリ発言」と「騎手人生最高の手ごたえ」

――まずは初の書籍のご出版、おめでとうございます。初めて本を出すというのは、どんなご気分ですか。

オファーをいただいて、すごく驚いたんですけど、とてもいい機会なので喜んで引き受けたいなと思って、やらさせていただきました。

1980年7月8日生まれ、栃木県出身。1998年に地方競馬(大井)でデビューし、トップジョッキーとして活躍。2013年に日本中央競馬会へ移籍後はリーディングジョッキーを獲得するなど、中央競馬でも第一線を走り続ける
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。1998年に地方競馬(大井)でデビューし、トップジョッキーとして活躍。2013年に日本中央競馬会へ移籍後はリーディングジョッキーを獲得するなど、中央競馬でも第一線を走り続ける
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––昨年の競馬界における流行語大賞といってもいい、「ベリーベリーホース」発言(ドバイで国際GIを勝利した直後のインタビューで飛びだした、謎すぎる英語コメント)以降、ご自身の環境がかなり変わったと書籍にも書かれていましたが。

とてつもなく変わりました。それまではSNSとかもまったくやってなかったですし、YouTubeだったり、『ザ・ロイヤルファミリー』で俳優デビューもさせていただいて。

そうやって自分から発信するっていうことはまったくなかったんですけど、まさにあの発言が勢いをつけてくれたな、というのはありますね。

――「ベリベリ発言」は、昨年3月に行われたドバイシーマクラシックを勝利した直後の“事件”でしたが、あらためて戸崎さんからご説明いただいてもよいですか。

あのレースは勝利すると、直後に馬上でインタビューがあるんですが、それをすっかり忘れちゃっていたんですよね。で、全然準備もしてなくて「あ、やばい、インタビューあるんだった」と思って。しかも英語ですからね。

それで、これは知ってる単語をつなげるしかないと思って、「ベリーグッドホース」って言いたかったんですけど、緊張して「グッド」が抜けて「ベリー」を2回言っちゃった結果、「ベリーベリーホース」になってしまったんです(笑)。

――馬上インタビューを受けられるのは、あのときが初めてでしたか?

2回目でした。ただ、1回目のときもひどくて、結構話題になったんです(苦笑)。「戸崎圭太の英語はかなりやばいぞ」みたいな。

後で知ったんですけど、今回も一部の人たちは僕が勝った後、「戸崎圭太のアレが来るぞ」と“期待”されてたみたいで。そんななかであの発言が出ちゃったんで、余計に話題になってしまったんだと思います。

――次にまた戸崎さんが馬上インタビューを受けるときには、皆さん、さらに期待するのでは。

ハードル高すぎますよね。これ、狙ってできるもんじゃないですし、狙ったら絶対につまらないと思うんでね。だから難しいなと思ってます。

――ちなみにこのとき騎乗されていたダノンデサイルは「騎手人生で一番の乗り味」と書かれていましたが、これまで数々の名馬に騎乗されてきた戸崎さんをして、こう言わしめる手ごたえとは、どのようなものなのでしょうか。

乗り味がいい馬というのは他にもいたんですけど、レースに行っていつでも弾けそうな手ごたえを、スタートして1コーナーのところで感じたことは、滅多にないことだったので。最初から手ごたえがいいので、道中も余裕を持って乗ることができましたし、直線の弾け方も気持ちがよかったですね。

戸崎騎手が「騎手人生で一番の乗り味」と語った、昨年のドバイ国際競争でのダノンデサイル(写真/産経新聞社)
戸崎騎手が「騎手人生で一番の乗り味」と語った、昨年のドバイ国際競争でのダノンデサイル(写真/産経新聞社)

――具体的に表現すると、どんな手ごたえなんでしょうか。

柔らかみがありつつ弾んでいて、手綱を放したら、いつでもバキューンと弾けるような感じっていいますか。あんな経験はなかったですね。