「休職制度は各企業の自由に任されていることがトラブルの元」

サービスの利用は労働者の負担軽減につながる一方で、デメリットもあると柳田氏は指摘する。

「精神的負担を軽減できる、会社とのトラブルを回避しやすい、健康保険の傷病手当金などの制度利用がスムーズになるなどのメリットがあります。

一方でデメリットは、代行業者の質にばらつきがあって、中には悪質な業者も存在するというリスクがあること、また企業からは、主体的に休職を申し出ることができない人物であると見られ、長期的なキャリア形成の点で、本人に不利となることもありえます」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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では、そもそも現行の休職制度はどのような課題を抱えているのか。

「就業規則に具体的で明確な規定を置くことで、対象者によって扱いが異なるという不公平の発生を防止しなければなりません。この前提として、企業がどのように休職制度を設計するかの検討・決定が必要です。

今後企業は短期離職が多い現状を踏まえ、休職制度の有無や具体的内容を社員の入社にあたって説明しておく必要があります」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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このように企業の課題を挙げたうえで、法的な規定がないことがトラブルの要因になっていると指摘する。

「休職制度については、労働基準法や労働契約法などに規定がなく、各企業の自由に任されていることが、トラブルの元にもなっています。ある程度の枠組みを統一するなど、立法による解決が望まれます」

メンタル不調を訴える労働者が増えるなか、長く働き続けるための一つの選択肢である休職制度。その在り方をめぐる議論は、今後さらに求められそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班