「親の介護」とは「司令塔になること」

ぜひ知っておいてほしいこと。それは、「親の介護において子どものすることは、実際に親の面倒をみることではない」ということです。

おむつを替えたりごはんを作って食べさせたりといった「実際のお世話」をすることが親の介護ではありません。

勘違いされている人も少なくないのですが、子どもがする親の介護とは、「親が受ける介護や医療サービス全体の司令塔になること」です。

親の面倒をみようとしても、実際に自分一人でやるのは限界があります。自分にも自分の家族がいたり、仕事があったりもします。

だから、まずやるべきは、「地域包括支援センター」とつながり、「親の介護全体の司令塔となること」です。

親と子の間で一番ベストな介護の関係を見つける(写真/shutterstock)
親と子の間で一番ベストな介護の関係を見つける(写真/shutterstock)
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私の場合、父との関係がこの状況に近いといえるでしょう。

母が亡くなったあと、父は母を看取ったサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を経て、2026年1月現在、特別養護老人ホームに入所しています。

最低限のかかわりはするものの、私は施設に積極的に見舞いに行くわけではありません。私以外の姉妹は時々電話しているようですが、私は自分からは電話しませんし、電話がかかってきても姉に「用事が何か聞いてー!」と丸投げします。

姉妹のうち誰かが行くなら見舞いに同行しますが、自分一人では行きません。

時に体調が悪くなれば、施設は入院に向けて動いてくださいます。

連絡を受けた私は入院の手続きをするために病院に向かいます。入院の手続きを終えたら病室に行って、ほんの数分会って帰ります。

先日は、入院の手続きを終えて、父が救急室から病室のベッドに移ったのを確認し、テレビカードを購入して手渡して帰ろうとすると「え? もう帰るんか!?」と言われたことがあります。私は驚いて、「えー、じゃあ、ここにいて何するん?」とうすら笑いで答えてしまいました。

――いろいろえらそうに書いていますが、自分自身はこんな感じです。

要は、全体的なケアの方向性を「このようにしてもらいたい」とお願いして、実際の介護や治療はケアマネジャーさん率いるチームにお任せしているということです。

私は実際の父の介護にはかかわっていませんが、チームのみなさんに父の介護や治療は適切にしていただいています。