住宅に対する考え方も二極化していく
住宅を所有する意味が問われる中で、人々の価値観も多様化している。
たとえば、「メンテナンスが面倒」「コストを抑えたい」「都市部へのアクセスにこだわらない」という人であれば、地方の賃貸物件に移住してリモートで働きながら、娯楽はYouTubeとNetflixで済ませるというライフスタイルも十分成立する。
その一方で、「都市での生活に価値がある」と考える層も依然として存在し、レベルの高い飲食店やショッピング、エンターテインメントなどの体験を求めて都心に住み続ける人もいる。
要するに、住宅に対する考え方も二極化していくということだ。
賃貸で十分という層と、とんでもないお金を住宅にかける層に分かれ、ちょっと背伸びをして住宅ローンを組んで一生かけて返済していくという昔ながらの主流派は少数派に追いやられる可能性もある。
住宅というモノの価値そのものが大きく変わり、「家はそこら中にあるもの」「買う必要などないもの」という感覚が一般化するかもしれない。
この変化は特定の地域に限らず、全国で起きている。人が集中するエリアと、人口減少により人が住まないエリアが混在し、両者は隣接することもあるだろうが、格差自体は一層顕著になっていくだろう。
もちろん、この変化は一夜にして起こるものではない。
2025年問題がそうであるように、これは始まってから初めて認識できるタイプの変化であり、これからもじわじわと進行し、ある一定のタイミングを境に加速していくだろう。
文/小林大祐













