「周辺のショッピングセンター等をご利用のお客さまの目にも触れる場所」
この男性が話すように、今回の運賃改定をめぐっては、できるだけ損をしないための“裏技”がSNSで共有されるなど、運賃や定期券の買い方に関心が集まっている。こうした動きもあり、通勤・通学にかかる交通費を改めて見直す人も多いとみられる。
こうした背景のもと、吉祥寺駅で「運賃の安さ」を前面に出した広告を掲出した狙いとは何か。京王電鉄広報部の担当者は次のように話した。
「今回のプロモーションは、4月は新生活を開始し、通勤・通学などで京王線・井の頭線を初めてご利用になるお客さまが多くいらっしゃる時期であることを踏まえたものとなります。当社線をご利用いただく際に必要な情報のほか、当社が推進している安全性・サービス向上に向けた取り組みをまとめたサイトも開設しております。
新生活を迎える方をはじめすべてのお客さまに当社線の安全性・快適性・利便性について知っていただけることをコンセプトにプロモーションを実施しております」
また、吉祥寺駅という場所を選んだ経緯については次のように説明。
「今回広告掲出をした箇所は、改札外という媒体立地特性上、周辺のショッピングセンター等をご利用のお客さまの目にも触れる場所であるため選定いたしました。吉祥寺駅以外ではサイトを開設し、当社線をご利用いただく際に必要な情報のほか当社が推進している安全性・サービス向上に向けた取り組みを発信しています」
では、近年の京王線の利用者数はどのように推移しているのか。また他社線からの「乗り換え」はどのような状況なのか。
「コロナ禍で大きく落ち込み、現在も以前の水準には戻っておりませんが、2021年度以降は毎年前年を上回る水準で推移しています。なお、お客さまの他社路線での利用状況は把握できません」
担当者によれば、JR東日本側からは特に反応は届いていないと言うが、少なくとも駅利用者に強い印象を与えた広告だったことは間違いないだろう。吉祥寺駅始発の井の頭線に乗り換える人がどれだけ現れるのか。春以降、その動きにも注目が集まりそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













