人前でキス、「見せつけてやろうぜ」既婚を疑わせなかった演出
それでも柏木さんがAを既婚者だと疑わなかったのには、いくつもの理由があった。
「マンション内の共有スペースに私を招き入れたり、そこで人目もはばからず激しくキスしたり。私が拒むと『見せつけてやろうぜ』と言うこともありました。それにやたら外でキスしてる写真を撮りたがりました。
検察官だし既婚者ならそんな“不倫の証拠”はスマホに残さないだろうと…さらにマンションに私の私物を置いていくようにいわれ、特に下着も複数置いていくよう要求されていました」
そんな柏木さんへの魔法が解けたのは、2025年8月、インターネットでみつけた1枚の写真だった
「Aの本名でネット検索したときです。ある閉館間際のホテルで最後に結婚式を挙げたカップルとしてAとその妻の写真が出てきたのです。そこで初めて奥さんも現役検事で、Aが検察官夫婦だということを知りました」
すでに交際開始から1年5か月が経過していた。訴状には当時の柏木さんの心境についてこう記されていた。
〈原告は激しい動揺と自責感情に陥り、食欲不振、不眠、自殺念慮、倦怠感、仕事への支障が顕著となった。また、家族連れを見ると被告が妻子と歩く姿を想起して嘔気と動悸に襲われるようになった。(略)8月14日、原告は適応障害・うつ状態の診断を受けた〉
同年9月、ショックから立ち直れなかった柏木さんはAに対し内容証明を送付。すると、Aは何度も柏木さんにLINEや電話をしてきたという。
「突然のことで何のことかわからないけどありがとう、もう連絡することも会うこともないので安心して下さいなどとLINEが来ました。10月には既婚の事実は認めたものの、とんでもない回答の文書が代理人弁護士から届き、心がズタズタに引き裂かれる思いでした。できれば裁判なんてしたくなかったです…」
12月23日、柏木さんはAに対して550万円の損害賠償を求め提訴した。
後編ではA側の主張をまとめるとともに、柏木さんの近況なども詳報する。
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取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班














