関東学連が絶対に許可しない理由
Netflixが「箱根駅伝ライブ独占」を狙ったとしても、関東学生陸上競技連盟(関東学連)が首を縦に振る構図が見えない。理由はシンプルで強い。
箱根駅伝は、関東学連と読売新聞社が権利主体として公式サイトでも明示されている。権利の根っこが「学生競技団体×新聞社」にあり、Netflixのビジネスモデル(会員限定の囲い込み)と思想が重なりにくい。
さらに、放送の中核に日本テレビが40年いる。TVerの番組情報でも「第102回箱根駅伝」の提供主体は日本テレビであることが分かる。長年積み上げた制作体制(中継車、実況解説、定点カメラ、沿道運用、各大学との調整)を、独占のために一度“ひっくり返す”合理性が薄い。
公共性が高く、毎年の高視聴率が示す通り、箱根はすでに“国民行事”に近い。そんなスポーツのライブ中継を有料サブスクに閉じ込める決断は、主催側が背負う反発・批判が大きい。学生スポーツの主催団体が、最も避けたい火種だろう。
冒頭の大迫傑の一言は、未来予言というより現状認識に近い。箱根駅伝は、別大や学生ハーフで続編が生まれ、スターが循環し、毎年シーズン更新される“連続ドラマ”になった。
Netflixが狙うなら、ライブ中継の独占ではない。狙うのは、大学の寮、監督の檄、補欠の葛藤、故障明けの再起、そして襷が渡る瞬間など、あの数十秒に積み重なる数百日の時間——「物語の独占」だろう。
一方で今月は大阪マラソン、来月は東京マラソンに箱根ランナーが出走予定だ。「Netflix箱根駅伝」よりも、まずは目の前の「箱根の続編」が楽しみだ。
取材・文/集英社オンライン編集部













