品川駅ディストピア事件「今日の仕事は、楽しみですか」

▼品川駅のデジタルサイネージ広告

「今日の仕事は、楽しみですか。」というメッセージを掲げたデジタル広告が、SNSで大喜利化し、炎上した事例です。特に月曜日の朝に通勤するビジネスパーソンからは、「心がえぐられる」「ディストピアのようだ」といった声が相次ぎました。

炎上した広告。新聞にも同じ広告が掲載された
炎上した広告。新聞にも同じ広告が掲載された
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この広告は、人々の仕事に対するストレスや、満たされない現状という「持たざる者」の感情を意図せず刺激してしまった結果、炎上へと発展したのです。広告主の意図は「仕事を楽しむというポジティブなメッセージ」だったかもしれませんが、受け取る側の状況や感情を想像できなかった典型的な失敗例です。

これらの事例からわかるように、炎上は特定の誰かを攻撃する意図がなくても、受け取る側の感情を逆撫でしてしまうことで、一瞬にして起きるという恐ろしさがあります。

コンプレックスや不満を、安易に刺激しない

つまり、コンテンツ制作は、もはや「伝えたいこと」を伝えるだけでなく、「伝えたことが、どう受け止められるか」までを徹底的に想像する力が問われているのです。
相手の立場に立つ「感性」を磨く

炎上防止策の核心は、「読者の抱えるコンプレックスや不満を、安易に刺激しないこと」です。もし、あなたがコンテンツを作るときは、受け手のどんな感情に触れる可能性があるのか、その「感性」を想像する力を養うことが不可欠です。

言葉が持つ「光と影」の両面を理解し、読者の感情をデザインする力を養いましょう。その具体的な方法は第5章で書いていきます。

バズと炎上は紙一重です。しかし、その違いを理解し、読者の心に寄り添う「感性」を磨くことで、炎上を避け、真に価値のあるバズを生み出すことができるのです。

文/鈴木俊之

タイトルから考えよう
鈴木 俊之
タイトルから考えよう
2026/1/21
1,210円(税込)
176ページ
ISBN: 978-4065423462
「タイトルから考えろ。」その言葉に、あなたはどれだけの覚悟を持てるか。
「いい記事を書いたのに、誰も読んでくれない」「うちのプレスリリースはなぜ無視されるのか」。その原因は、あなたの文章力ではなく、入口の設計ミスにある。AIが書く「無難で正確な文章」が溢れる今、読者は「読むのが面倒だ」と感じている。あなたのコンテンツが生き残るには、読者の心拍数を一瞬で変える「衝動」を仕掛けるしかない。元『週刊SPA!』の名物編集者であり、ヤフーニュースで数百万PVを叩き出した著者が、AI時代に必須の哲学を初公開。「納品主義」を捨て、読者の「感情のジェットコースター」を設計する具体的な思考法を「エアポート投稿おじさん」生みの親が伝授する。
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