ゴミ捨て場が撤去されていく理由
昨年5月に行なわれた神田明神の「神田祭」ではXでボランティアを募ったところ、わずか1週間前の呼びかけで約70人が参加。以降、清掃活動は定期的に行なわれるようになったという。
こうした清掃活動を通じて、街の状況を日常的に見続けてきた秋葉原案内所は、ゴミ問題が話題になるたびにSNSで浮上する「外国人観光客の増加が原因ではないか」という見方には、疑問を投げかけている。
「秋葉原に関して言えば、日本人か外国人かで、汚れ方に大きな違いは感じていません。同じ人数が集まれば、同じようにゴミは増えます」
では、なぜここ数年で、これほどまでにゴミが目立つようになったのか。案内所が指摘する要因のひとつが、街のインフラの変化だ。
ここ2年ほどの間に、民間の喫煙所が3店舗閉業。さらに、以前は多くの飲料自動販売機に設置されていたリサイクルボックスも、使用停止や撤去が相次いだという。
喫煙所が姿を消した理由の一つは、現実的な費用の問題だ。
「街の喫煙所の元オーナーの方に伺うと、単純に採算が合わない。タバコの売上、区の補助金、メーカー広告をすべて足しても、家賃と利益を両立させるのは難しいとのことでした」
リサイクルボックスについての事情はさらにシンプル。使用する人のマナーの悪さだ。飲料容器専用であるはずのボックスに家庭ゴミや飲食ゴミが投げ込まれ、満杯になると周囲にゴミが溢れてしまうという。
ゴミ箱の少なさは秋葉原だけではなく、都内全体に指摘されているが、おそらくどこも同じような問題を抱えているのだろう。
では、行政はこの問題にどう向き合っているのか。
正月の清掃では、千代田区の樋口高顕区長が自身で軽ダンプに乗り、職員とともにゴミ回収にあたった。
区長によると、秋葉原でのゴミの散乱は、飲食店などが出した回収業者向けのゴミ袋が放置されることで、「ここはゴミ捨て場だ」と誤認した来街者がさらにゴミを置いていく“連鎖”が起きていることが原因だという。
業者は契約対象のゴミ袋しか回収しないため、上に積まれたポイ捨てゴミだけが残り、結果として街にゴミが滞留してしまうのだ。













