根建が辞めたいと思った理由「住み込みで働きたいから」
––––これまでのキャリアで「やめよう」と思った瞬間はありますか?
上野 ありますね。私はプロ試験に7回目で合格しているので、6回は落ちているんですよ。途中で「もう無理かもな」と思ったことは何度もありました。でも、じゃあ囲碁以外にできることがあるかと考えたら、何もなくて。やっぱり囲碁しかないな、と思って踏みとどまりました。
文田 プロに合格したのは、何歳のときですか?
上野 中学2年生のときですね。
文田 その年齢で、その決断ができるのはすごいですよね。
根建 僕は過去に1回、文田に「辞める」って言ったことがありますね。5年前くらいかな。
文田 新型コロナのパンデミックが起こる直前ですね。ちょうど僕に2人目の子どもが生まれて、「じゃあ1年くらい休もうか」という話になったんです。でもその直後にコロナ禍になって、僕たち以外の芸人も全員休むことになった。
根建 だから、あんまり「休んだ感」が出ていないというか。実際には休んでいたんですけど、周りもみんな休んでいたから、気づかれなかったんです(笑)。
上野 ちなみに、なんで辞めようと思ったんですか?
根建 2019年でM-1の出場資格が終わって、「他にもやりたい仕事があるかもな」くらいの気持ちだったんです。お笑いも文田に誘われて始めたので、もしかしたら自分に合う別の仕事があるかもしれない、と。
文田 辞めるって聞いて「何するの?」って聞いたら、「住み込みで働きたい」って言うんですよ。いや、俺が聞いているのは職種なんだけど、形態はどうでもいいよ、って。
上野 まず「住み込みで働きたい」が出てくるのが面白いですね(笑)。
根建 はい。リゾートバイトみたいなイメージでした。
文田 それで、ラジオのレギュラーも何本かあったので、「1年後くらいに辞める感じで」と言われたんですけど、僕は「今日辞めようぜ」って言いました。1年とか緩いこと言わずに今日辞めよう、と。
根建は「ラジオの皆さんに迷惑がかかるから」とか言っていましたけど、いや、それは自分の人生とは関係ないでしょ、と。ラジオだって、別の芸人がやればいいだけですし。
そしたら「いや、今日辞めるのは……」って言い始めたので、じゃあしょうがないから1年休もう、という話になりました。
––––では最後に、上野さんは囲碁の普及にも力を入れていらっしゃいますが、もし囲碁将棋のお二人が今後アンバサダーになるとしたら、どんな形で囲碁界に貢献しますか?
根建 なれるわけないじゃないですか(笑)。囲碁できないのに……。でも、もしお声がかかったら、もちろん勉強はさせていただきます。
文田 囲碁の芸人といえば、アンガールズの田中(卓志)さんですよね?
上野 そうですね。私もお会いしたことがあります。
文田 僕らより一回り下の世代は、将棋より囲碁だったんですよ。漫画『ヒカルの碁』があったので。ああいう存在があると、やっぱり強いですよね。
将棋界でも、藤井聡太さんが出てきて一気に人気が出たじゃないですか。だから、上野さんのような存在が囲碁界にいらっしゃるのは、大きなトピックだと思います。
上野 ありがとうございます。でも、さっき見ていた感じだと、お二人も全然囲碁できそうなので、ぜひ始めてみてほしいですね。ゆくゆくは、囲碁大使になっていただきたいです!
インタビュー・文/毛内達大
写真/宮崎慎之輔
取材協力/藤澤一就一門後援会












