中華料理屋の円卓テーブルで行われた婦人会
「ザ・ノンフィクション」で特集された時の小堀の年齢は57歳。老後の金銭の不安をなくすために、お金持ちの女性をターゲットに絞った婚活をする姿が描かれた。
婚活は上手くいかず、そこから人生を変えようと、ラーメン店の開業を決意。地元のお店で修行を考えるも、初日に寝坊してその話はおじゃんに。
「現世には向いてない」と普通に生きることを諦め、各所に人脈がある相方・室田稔に土下座し、寺へ出家するも2日目の昼に脱走……小堀の生きざまを受け、放送後のXでは「クズ芸人」がトレンド入りした。
「反響は大きかったですよ。芸人仲間や後輩から『面白かった』とか『お兄さんスゴかったです!』なんて連絡がジャンジャンきましたから。寺を逃げ出して相方の室田には怒られたけど、その後、名古屋にある病院の精神科に連れて行かれてさ。俺は病気じゃないっつーの。
逃げ出した寺の和尚さんも、遅刻して呆れられたラーメン屋の店主さんも怒ってはいなかった。あの後、ラーメン屋に菓子折りを持って謝りに行ったけど、店内は満席だったよ。『ザ・ノンフィクション』の後、売り上げが好調みたいでさ。お礼なのかわからないけど、店主さんはラーメンを無料で食べさせてくれた(笑)」
放送直後は小堀にも「ザ・ノンフィクション」バブルが訪れ、1、2月はギャラ飲みだけで合計90万円を稼いだという。
「今は通常運行に戻りつつあるんだけどさ。ただ年末はギャラ飲みの繁忙期だから今は忙しい(取材は11月下旬に実施)。けれど、最近、ギャラ飲みの依頼内容も変わってきてるんだよ。婦人会に呼ばれたりね。
中華料理屋で円卓のテーブルに座って、1人1人が俺に『お母さんを泣かしちゃいけませんよ』などと説教してくるんだ。俺は大丈夫だけど、メンタルが弱いやつだったら耐えられないよ。
俺はアプリゲーム『プロ野球スピリッツA(エース)』を無茶苦茶やりこんでいるんだけど、企業の社長もこのゲームをやってたりするから、『講習会をしてくれ』なんてオファーもあった。
“これギャラ飲みなのか”と思ったりもしたけど、会社に行ってホワイトボードでゲームについて説明した。昔はギャラ飲みでは酷い扱いを受けたこともあったけど、最近は待遇がよくなってきているんだよね」
番組での姿が反響を呼んだことで、小堀の弊害となっているのは、パチンコ店で顔をさされるようになったことだ。
「巨人のキャップを被っているのもあって、パチンコ屋で目立つんだよ。パチンコライターと遭遇して、握手を求められることもあった。でさ、そのライターが打っている俺の方をチラチラ見てくるわけ。
2万円負けたから帰ろうと思ったけど、見られている手前、帰れないじゃん。だから課金が止まらない。気がついたら7万円負けてたよ。今年5月の話だ」













