「青魚で健康管理!?の巻」(ジャンプ・コミックス第113巻収録)

今回は、両さんの体重やコレステロール値といった、健康状態に直結する話題を扱ったお話をお届けする。

健康維持と健康増進の効用を謳った数多くの商品……「トクホ=特定保健用食品」「機能性表示食品」から「これってただのお菓子じゃない?」と思うようなものまで、ドラッグストアの棚やテレビCM、SNSにはあふれている。

「健康」は万人にとって永遠のテーマだけに、おおいに需要があるのだろう。

本作では、主食はラーメン、お酒は水代わりの食生活を送る両さんが、意外にも理想的なコレステロール値を誇っていることが話題になる。鰯、鯖、鰺といった青魚を食べているから悪玉コレステロールの値が低いとわかり、さっそくこれをネタに商売をしようと動き出すのだが……。

本作で描かれている、庶民である両さんが青魚を食べているから健康! という図式は、残念ながら近年では成立しなくなってしまっている。

物価全般はもちろんだが、中でも魚介類の値上がり具合は激しく、とても庶民の食べ物とはいえないご時世だ。正直、肉を主菜にした方がよっぽど安上がりで、魚や野菜を主菜にするとエンゲル係数の大幅な上昇は避けられない。

なお青魚に含まれる特徴的な栄養素とその効用を挙げると……。

EPA・DHA:オメガ3系と呼ばれる必須脂肪酸の一種で、血液をサラサラにする効果、脂肪やコレステロールの低下効果を期待できる。加熱によって多くが失われるので、焼いたり煮たりせずに生食がおすすめなのだが、寄生虫の問題などもあり、一概に「生で!」とは言えない。

分岐鎖アミノ酸:運動エネルギーとなり、筋肉生成促進の働きも。

アンセリン:抗酸化作用があり、健康寿命に寄与する。

タウリン:こちらも血液の健康を保つ効果があると言われている。水溶性のため、煮た場合には汁も捨てずに!

それでは次のページから、両津式健康法を読んで、あなたも健康促進を図ろう!!