「左脳よ働け!!の巻」(ジャンプ・コミックス第98巻収録)
今回は、典型的な直感型である「右脳派」である両さんの左脳が活発に働き出し、驚異的な成果の数々を披露していくお話をお届けする。
さて、のっけから身も蓋もないことを申し上げてしまい恐縮だが、「直感的な右脳派」「論理的な左脳派」という、左右に分かれた脳のいずれかが優位的に働き、それが人の性格や能力を決めているという考え方だが、これは完全な俗説だ。
その人の性格や、両手の指を組んだ際に右手と左手のどちらの親指を上にするか……なんてことから「右脳派左脳派」を分類するのも当然ながら無意味。かつてこの説を唱えてノーベル賞を取ってしまった学者までいるので、現在でも信じている人がいるのも仕方がないのかもしれないが……。
とはいえ、左右の脳と各部位はそれぞれ異なった働きをするものの、損傷していない限りはそこには優位性はないし、常に連動している。また、特定の領域への神経接続が強いと、その領域が受け持つ才に秀でることになる。
そして、その「才」は決して持って生まれた時点で決定され不変なのではなく、学習や経験、訓練によって伸ばすことが可能なのは、おわかりになると思う。両さんを例に挙げてみると、それがすご~く納得できるだろう。
両さんは「興味を持つ」「金」というファクターが生じた場合、猛烈な集中力と学習能力を発揮して、さまざまな分野の技術や知識を我がものにしてしまう。そのすさまじさは、右脳左脳がどうとかというレベルをはるかに超えている。本作での描写の数々は、実は「両津脳」の驚異的な働きぶりのごく一部にすぎないのだ。
それでは次のページから、両さんの脳が覚醒し、驚異的な働きを見せるお話をお楽しみください!!



















