怖かった文珍師匠の一言
—小林さんはいかがですか。
小林 えー、あれ小学生の時かな、まあ僕の住んでた地域周辺がまあまあ悪いところやったんで。
友保 ホットスポットね。
小林 若気の至りと申しますか、道端で悪そうな人に大声で文句言っては逃げるっていう遊びが流行ってたんですよ。
友保 度胸試し的な。
小林 「かかってこいよ!」言うたら、そりゃかかってくるじゃないですか。そんで、バーって逃げる。でもほんまにやばい時、家に逃げ込むと家バレするから絶対ダメなんですよ。ある日逃げてる途中に「なんか嫌な予感する」ってツレの一人が言うて、「今日はやばいかもしれん」みたいな。
で、その日なんでかわからんけど、ツレが帽子かぶってて、僕はかぶってなかったんですけど、逃げてる途中に帽子を入れ替えたんですよ。特に意味はないけど。
—変装的なことですかね。
小林 で、いつものように逃げてたら、悪そうな人らに前も後ろも完全に挟まれたんです。あ、これもう詰んだと思って、最後の賭けで、帽子入れ替えてるから全然違う人のふりして通り過ぎようとして…。
友保 さすがに無理やろ(笑)。
小林 もうそれしか手がなかったから。でも、普通に平静を装ってチャリこいだら切り抜けられたんです。帽子変えてたんが絶対に効いてるんです。いざという時に試してみてください。
友保 そんなアホな。
—なかなかそんなシチュエーションないですが。
友保 家バレたら終わりやからな。お前の身内も住めんようにしちゃるって言われてさ。
—コンビで怖かった思い出はありますか?
友保 NGK(なんばグランド花月)で初めて(桂)文珍師匠と一緒になった時ですね。ロビーのソファに文珍師匠が座ってはって、2人で挨拶行って。立ったまま挨拶したんですけど、「えらい高いとこからしはんねんね」って言われて。
—おお!
友保 そしたら小林が「すんませーん」って言ってバタフライナイフみたいに体を折りたたんで正座した(笑)。文珍師匠のボケなんですけどね、あれ。
小林 わかりづらいわ(笑)。
友保 「すんませーん」て(笑)。めっちゃ、ちっちゃなって。
小林 絶対いい人なんですけどね。
—よかったですね。
友保 わし一回見たことある。文珍師匠がね、NGKのロビーで薄い下着みたいなん着て、白いエアリズムかなんかの。一人でっかいテレビで『インディ・ジョーンズ』観てた。『クリスタル・スカル(の王国)』って一番面白くないやつ。
度肝抜かれたな。さすが師匠やで。しかもクリスタル・スカルの最後の方やったんですよ。あれをあそこまで我慢して見れるって優しい。普通おもんないから見るのやめるもんな。
—テレビで忘れた頃に再放送してますね。さすが師匠です。
友保 小林あれあるやん、バイク燃やされた話。
小林 ああ、バイク燃やされたのは全然怖くないよ。
友保 いや怖いやろ、バイク燃やされてんねんから(笑)。

















