インフルエンサーに見つかり、月間100枚の注文が舞い込む

「医学的な概念ではなく、女性器である子宮を重視し、さらに神聖視する『子宮系女子』と呼ばれるスピリチュアルな女性たちが2010年代頃からじわじわと増え出したのですが、その中でも爆発的に発信力のあったインフルエンサーの女性がいらしたんですね。

その方に『咲楽姫』をプレゼントしたところ、気に入ってくださったのか大人買いしてくださり、その2ヶ月後にブログ上で『とても穿き心地が良かった』と書いてくれたんです。そのブログ投稿直後からメールボックスに注文メールが押し寄せました。一気に月間で100枚くらいの注文がドーンと入り、生産が間に合わず、注文を受けて7か月後にお届けするという状態が続きました」

ふんどしパンティだけでなく、おそろいのブラも制作
ふんどしパンティだけでなく、おそろいのブラも制作

女性インフルエンサーの発信力の影響は絶大で、月間100枚ペースの受注生産はしばらく続き、2024年に至るまであっという間に5000枚ほど売り上げた。もともとスピ系が好きだった渡辺さんは自宅をパワースポット化しようと、2020年に巨大な女性器型のオブジェを作成。それが『おんちつ(膣)様』だ。

「幸せな性を日本人が取り戻すには、まず、女性が自身の性器を敬い、誇りを抱けるようにと願い、女性器オブジェを創りました。毎日たくさんの方が訪れます。

手芸が得意でファッション誌主催の創作大賞の人形部門で入賞し人形作家として活動していたこともあるほどでしたので、絹100%のオブジェを1000万円ほどかけて作成しました。その後、自宅も2022年8月に建て直しました。

自宅の老朽化もあったのでいずれは建て直しと考えていましたが、まさにふんどしパンティ御殿ですね」

パンティ御殿(右)とパワースポット(左)
パンティ御殿(右)とパワースポット(左)

若干、話が怪しい方向性に向かってしまった気がするが、渡辺さんはさらに熱を帯びてこう話す。

「『おんちつ様』は2025年9月1日に『御膣大神』をお祀りした『姫の宮』という独自の神社を創建し直し、ファンの参拝者が訪れます。参拝は有料で希望者に5000円いただいています」

アロマのいい香りがする御膣大神の内部
アロマのいい香りがする御膣大神の内部