「事件後すぐに上の子は児童相談所に」

県警が同容疑で逮捕、9月27日に送検したのは建設業の平晴流(たいら・はる)容疑者(26)と妻の菜々美容疑者(26)。晴流容疑者の親族によれば、2人は同じ小学校、中学校を卒業した幼なじみだという。

流菜ちゃんには4歳になる兄がいるが事件後は児童相談所に引き取られ、平夫婦は逮捕の1週間ほど前から紀の川市内の親戚宅に身を寄せていた。経緯について親戚はこう証言した。

「アパートを引き払わなあかん、電気もガスも停まって風呂も入れず、ハルの髪の毛も菜々美が坊主にしとった。カット代も節約せなあかんかったんやろうな。それやったらもうウチに来いと言ったんや。

お金に困りだしたのは最近のことやと思うわ。ハルは事件以来、ずっと警察の取り調べがあって建設の仕事も全然できず、収入がゼロになった。それに加えて精神的にも参って食欲もなかったんか、2人ともげっそり瘦せとったわ。

ただウチに来てからはしっかり食べさせて少し体重が戻っとった。事件後すぐに上の子は児童相談所に行ったから、ここに来たのはハルと菜々美。2人は流菜ちゃんが亡くなった原因は『わからん』言うとったけど、それがはっきりしたから逮捕されたんやろうな」

送検される菜々美容疑者(写真/共同通信社)
送検される菜々美容疑者(写真/共同通信社)
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県警は事件後まもなく、この親戚のもとにも訪れたという。

「流菜ちゃんの葬儀の時も2人はほとんどずっと泣いとったけど、すぐに警察には呼ばれとった。ウチにも7月に刑事が来て『叩いたりするのを見たことないか』って聞かれたくらいやから。5回くらい来たな。その時点でもう直感で何が起こっているのかわかるやん。

ハルも菜々美も今までは何も問題なく、夫婦仲が悪いとかも聞いたことない。ここに来てからも仲良かったし、だから余計わからへん。毎日、子ども(長男)にも会いたいって2人とも言うてたしな」