「大きさ1㎝ほどのゴキブリで種類は判明していません」 

最盛期は全国で240店舗ほど展開していた「天下一品」。だが、最近は今年6月時点で都内23店舗のうち渋谷や恵比寿などの7店舗が閉店し、昨年6月にも6店舗が閉店するなど大量閉店が報じられ「経営不振か」とも囁かれていた。

運営会社の株式会社天一食品商事の公式ホームページでは9月4日付で「経営不振による事実はない」「いずれもフランチャイズ加盟店様との契約期間満了に伴う、予定通りの閉店」と発表していた。

今回の「ゴキブリ混入」は、その矢先の出来事だ。運営会社は9月8日付で「8月24日(日)に天下一品 新京極三条店にてご提供した商品に、異物(害虫)が混入していた事案が発生いたしました」と発表。

異物混入に関するお詫びと報告の文面(天下一品HPより)
異物混入に関するお詫びと報告の文面(天下一品HPより)
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同社にこの件について問い合わせると、担当者より電話があった。

――8月24日に「天下一品 新京極三条店」で20代女性が注文した「こってりラーメン」にゴキブリが混入していた件ですが、その当時の状況を詳しく教えてください。

担当者(以下同) お昼頃の時間帯で、20代女性のお客様が注文した商品の中にゴキブリの死骸が見つかり、女性の申告により発覚しました。提供してすぐではなく食べ進めている途中で気づかれたようです。

お客様には謝罪するとともに返金を申し出ましたが、辞退されました。お客様には多大なる不快な思いとご迷惑をおかけしたことを心よりお詫びします。

――ゴキブリは死骸だったということで、どのように混入したか、その種類などは判明したのですか。またその日はそのまま営業されたのですか。

大きさ1㎝ほどのゴキブリで、種類は判明していません。その日はその店の閉店時間である午後8時45分まで営業したようです。

「ねぎ増し」した「こってりラーメン」(写真/読者提供) ※当該店舗のものではありません
「ねぎ増し」した「こってりラーメン」(写真/読者提供) ※当該店舗のものではありません

――その後も通常営業され、9月2日に害虫駆除を行なったとのことですが、「対応が遅いのではないか」といった声もSNSではあります。どう考えられていますか。

当該店から本社への連絡は24日当日にあり、その後、事実確認を行ない最速で駆除専門業者依頼し、実施できたのが9月2日でした。その日はいつもより早い午後4時30分に店を閉め、その日から当該店舗は営業停止をしております。

――同時に「河原町三条店」も営業停止されたのはなぜですか。また、再開の目処についてはどのようにお考えですか。

「河原町三条店」は当該店と同じオーナーさん経営の店なため、同じ措置ということです。これらの2店舗の再開の目処は現時点では未定です。当該店舗へ害虫駆除の実施を行なうだけでなく、9月3日に保健所にも連絡を入れ、原因調査と衛生管理体制の見直しを行なっています。

もちろんこの件を踏まえ、全店舗への衛生管理徹底の強化と再発防止策の指示を行なっています。

天下一品の看板※当該店舗ではありません(写真/集英社オンライン)
天下一品の看板※当該店舗ではありません(写真/集英社オンライン)

 ――これまでこのような異物混入などの事案はあったのでしょうか。 

いえ、創業以来そのような報告は受けたことはありません。今後はより一層の衛生管理の強化と従業員教育をしてまいります。