天一ファンの声は? 「もちろん自分のに入ってたらそりゃ嫌ですけども…」

お客や他店舗の反応はどうだろうか。

8日、都内の繁華街の某店に足を運ぶと夜8時というゴールデンタイムだからか、男性の単体客やグループ客、学校帰りの学生、カップルらしき男女と客はひっきりなしに訪れ、異物混入の影響は一切感じない。

店主に今回の騒動について聞いてみると、「はい、当店にも衛生管理徹底と再発防止の注意の連絡が入りました。まあ、うちはまだ内装も新しいですから、厨房でも今のところ1匹も見かけていません。それに報道でお客さんが減ったなどの影響も、ありがたいことに受けていませんね」と回答した。

都内にある天下一品※当該店舗ではありません(写真/集英社オンライン)
都内にある天下一品※当該店舗ではありません(写真/集英社オンライン)

食後もおしゃべりを楽しむ“天一ファン”の女性客二人もこう話してくれた。

「恵比寿店は通うのに便利だったんで、もう2週に1度くらいのペースで行ってました。でも閉店しちゃってめっちゃショック、渋谷店もなくなっちゃうし…。今日はこの店舗に初めてきました。“G混入”ですか? ぜんっぜん、気にしないです! 自分に出されたものに入ってなければ大丈夫です(笑)!」

同席していた女性も「だよねー」と言いながらこう語った。

「いやー。まあ、飲食店だから致し方なしですよね。牛丼店はネズミとか、けっこう大きな異物も混入しちゃったりしてるし。ゴキブリはまあ…そりゃ入ってしまうこともあるんだろうと。もちろん自分のに入ってたらそりゃ嫌ですけども」

カウンター席に座っていた男性客も気にする様子はなかった。

「あー! そんなニュースありましたね。でも今日は『天一』気分だったので。ラーメンってそういう『今日は二郎気分だな』とか『いや家系か』みたいな気分で食べるものじゃないですか。『天一』気分なのに『家系』を食うわけにはいかないでしょ。それは唯一無二ですから強いですよ」

『天一』はもはや日本を代表するラーメンチェーン店のようだ。常連客は「ラーメンを食べに来ているのではなく、『天一』を食べに来ている」と話す。店内には『こってり極まる』といったキャッチフレーズでSUGIZO氏が写ったポスターが貼られている。

SUGIZO氏は30年以上「天一」を愛食し、普段はストイックなグルテンフリー&セミ・ベジタリアンの食生活を送りながらも「月1回の『天一』通いがご褒美」と公言している。

そういった「こってり信者」のためにも、今後ますます衛生管理には気をつけ、変わらない味を届けてほしい。

明日も食べに行くから衛生管理だけは気をつけてほしいと願う…(写真/読者提供)
明日も食べに行くから衛生管理だけは気をつけてほしいと願う…(写真/読者提供)

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班