女性に対して積極的に話しかけることもなく
谷本容疑者は3年前にも逮捕されている。その現場となったのは、今回の事件現場からほど近い、神戸市中央区のマンションだった。
「2022年5月、当時23歳の女性の帰宅を狙い、マンションのドアを開けた瞬間に部屋に押し入って女性の首を絞めた。幸い軽傷で済んだが、谷本容疑者は首を絞めた後、1時間にわたって部屋に居座って自分がいかに女性を好きかを語り、さらに『警察に言わないで』と懇願したといいます。谷本容疑者はそれ以前から一方的に女性に付きまとっており、後日、ストーカー規制法違反容疑で再逮捕もされている」(在阪メディア記者)
反省が考慮され、懲役2年6カ月、執行猶予5年の判決を受けたが、一方で判決文では、「再犯が強く危惧されると言わざるを得ない」と言及されていた。
今回の事件3日前にも別の女性の後をつけるなど、女性への強い執着心がうかがえるが、東京での谷本容疑者には女性関係のトラブルはおろか、女性の影すら現時点で見つかっていない。前出の店主もこう語る。
「女性がいるお店に行くことはあまりなかったんじゃないかな。実は今年に入ってから、うちで飲んだ後に彼を含めた会社の人たちと一緒に何人かでガールズバーに行ったことがあるけど、その時は女性(キャスト)に対して積極的に話しかけることもなく、静かに飲んでいました」(前出・店主)
店主が谷本容疑者の姿を最後に見たのは、事件から2週間ほど前だというが、
「その時も、会社の人たちと4人くらいで来ていましたが、いつも通り楽しげに飲んでいて、特に変わった様子はなかった」
という。
8月27日朝、家宅捜索が行われた後の谷本容疑者の部屋では、乱れたベッドの枕元に位牌が置かれ、洗濯物が干されたままだった。飲みかけのペットボトルやカップ麺などが雑然と置かれ、生活感が残されていた。最後にこの部屋を出た時、何を思い、犯行に及んだのか――。
谷本容疑者は県警の調べに対し、事件2日前の8月18日朝、勤務先の近くを歩いている片山さんを見かけて「全く知らない女性」「好みのタイプだったので後をつけ勤務先のビルに入っていくのを確認した」などと供述しているという。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班