前人未踏 25年連続35回目の単独ライブ
――今回50歳を迎えられて、35回目のライブ「50」を開催します。25年連続、35回目の単独ライブですね。お互いが25歳のときに「25」というタイトルでライブをして、今回、50歳で「50」。とてもエモーショナルですが、思い入れはやはり強くなっていますか?
やつい 25歳のとき、50歳のことなんて全然考えてなかったんです。でも25のときに「50までやってたら『50』ってやろう」みたいなことを冗談で言ってたら、本当にそのときが来たんですよね。だから思い入れというよりは、「あ、もう来たんだ」という感じです。
今立 そうですね。あっという間っちゃあっという間で。本当にちょっと信じられないですけど、気づいたら、50歳でステージに立っていたという感じです。
――これまでライブには大きなコンセプトをつけていないと伺いました。今回はタイトルからすると特別なライブになりそうな気もしますが、作り方はこれまでと違ったりしますか?
やつい いや、全然同じですよ。ただ違うとすれば、7月末から8月初めにかけてベストライブ(『経年変化』/会場:テアトルBONBON)をやったんです。その1か月半後にまたライブをやる、っていうのは初めてかもしれないですね。若手みたいなスピード感です。
今立 この速さはなかったですね(笑)。
――ベストライブはすごい反響で、チケットもすぐ完売になりましたよね。この25年を振り返って、変化を感じる部分はありますか。
やつい 変化ね。どうなんだろうな……。昔のネタをベストライブでやろうとしたら、できないネタも多くて「どうやってやってたんだろう?」って思いましたね。もちろんコンプラ的に厳しいのもありますけど、体力的に難しかったり、そもそもどうやって演じていたんだろうと思ったり。
今立 僕らのライブは本番の空気で変わっていくんですよね。だから、「面白かった」って記憶はあるんですけど、やってみると「あれ? こんなんだったっけ?」ってなることもあって。
やつい 残ってる台本と、実際に本番でやったコントが全然違うんですよ。だから台本が役に立たない(笑)。
――お二人の関係性についてはいかがですか。この25年間で変わった部分はありますか。
今立 基本は変わってないと思いますね。大学のころからずっと“やつい先輩”という感じで、エレキコミックを主導してくれています。それで25年経営できているんですからすごいものです。
――やついさんから見て、関係性の変化はありますか。
やつい いや、全然変わってないですね。異常なほど(笑)。大学時代から含めると30年ぐらいになりますけど、周りの仲間も含めて全然変わってない。まあ、僕らは変わってない中で、みんな偉くなっていきましたけど。