災害級の暑さでペットにも迫る「熱中症リスク」
過去に例のない暑さが続く日本列島。連日、多くの地域で熱中症警戒アラートが発令され、40℃超えの気温を記録する地域も増加している。災害級の暑さの中、引き続き体調管理には十分注意して過ごしたい。
そしてこの暑さは、動物たちにも危険を及ぼしている。犬や猫などの動物は体を毛でおおわれており、体温調整が得意ではないため、熱中症のリスクがある。しかし、動物たちは人間の言葉でSOSを出せないため、飼い主が責任を持ってそのリスクから守る必要がある。
今年に入り、ペットの熱中症防止の啓発ポスターを作成した環境省の担当者は次のように話す。
「具体的な統計データがあるわけではありませんが、ペットが熱中症になる可能性が高い状況になっています。
数年前に、炎天下に駐車した車内にペットを放置するという事案が問題になったことがありました。ただ、車の中に限らず、炎天下での散歩や、室内であっても閉め切った状態であったりすれば、当然熱中症になるリスクがあります。
犬や猫は路上を素足で歩きますし、人間よりも体高が低いので、リスクは高くなりますし、地上から受ける輻射熱の影響も大きくなります。当然、人と同様に熱中症に注意しないといけません」
同省の啓発ポスターによれば、
・夏の日中の散歩や外出は、熱中症や肉球のやけどの危険性もある。散歩等は早朝や夜などの涼しい時間帯に行なう
・屋外に係留する場合も、直射日光のあたる環境は避ける。日陰のある風通しのよい場所を選択し、十分な水を準備する
・室内であっても適切な温度・湿度管理をし、ペットが自ら快適な場所に移動できるような環境を整える
・冷房の効いていない車内はわずかな時間であっても非常に高温になる。短時間でも車から離れる場合はペットと一緒に行動する
特にこの4点に注意を払い、ペットの熱中症予防につなげてほしいとしている。