写真集を出しても「芸人のくせに」と言われない時代になった 

──写真集を出したことで「笑いづらくなったりしないかな」という発言もありましたが、芸人とルックスの関係、良くも悪くも、ルックスの評価がつきまとうことに対してはどう向き合っていますか。

ルックスも含めて、その人の生まれ持った個性ではあるので、そのまま受け止めたらいいのかなとは思っています。

とくにお笑いの世界でいうと、女性の芸人さんが体を張って笑いをとる企画とか、何も考えずに笑えるし、かっこいいなとは思うんですけど、やっぱり自分にはできない。私の顔や体型や持っている雰囲気って、体を張ってもあんまり笑いにならないんですよね。だからそこは自分の持っているもので戦うしかない。

そういう意味で、体型を武器に笑いをとる人がいてもいいし、逆に、すごくルックスがよくて人気になる人がいてもいい、と私は思います。

昨年は多くのお笑い芸人がグラビアに挑戦した
昨年は多くのお笑い芸人がグラビアに挑戦した

──SNSのコメントや意見はあまり見ないんですよね。

そうなんです。私は「いいね」が1000を超えたら見ないと決めていて。そこを超えると、ニュアンスが伝わっていなかったり、嫌なコメントとかも増えてくるので。

ただ、1000いいね付くまでは見るので、この前、今回の新しい写真集の告知をしていただいた媒体のコメント欄を見たら「買わな〜い」って書いてあって、「うん、そうだよな」って。

ほめてくださる方がいるのはありがたいことですが、当然みんなが買ってくれるようなものではないとわかっているので、ちゃんと現実に引き戻されました。あの「買わな〜い」は、正直な意見として忘れないでおこうと思います。

───SNSのコメントを見なくなったのは、『キングオブコント2017』で一気に有名になり、いろんな意見を目にしたことがきっかけで?

そうですね。2017年なので、8年前。その頃はまだ容姿のことも普通にめっちゃ言われる時代でした。ネタとかお笑いとか関係なく、ただただ私の容姿をダメ出しするようなコメントもあって。

そう考えると今はだいぶ違いますね。下着姿の写真集を出して「芸人のくせに」と言われることもそんなになくて。私が不安に思う以上にファンやお客さん側が柔軟に受け止めてくれるようになっていて、「好きなことやればいいじゃん!」という時代になっています。